おいしい野イチゴは鳥たち食べられてしまって、自分たちに残されたのは甘みも水けもないうす桃色のものばかり。
ニコラスが甘い野イチゴを探しに出かけたら、大きな鳥に捕まって空高くつれさられそうになりました。
なんとか窮地を脱したニコラスが空から落ちたのは鳥の巣の中。
鳥にもいろいろな鳥がいるのです。
ヒナたちと一緒にニコラスの面倒を見てくれた親鳥。
ニコラスの不在と、鳥に連れ去られたと言った一言で鳥に敵対心を持ったネズミたち。
しかし、ニコラスが言いたかったのは、怖い鳥もいるけれどやさしい鳥もいるのだということだったのです。
圧政と搾取されるもの、共存と平和…、シンプルな話ですが深みがある話です。
マーブル模様の素材と、単色の素材で描かれたシンプルなコラージュ。
白地の中に描かれた絵で、レオ・レオーニは問題点をくっきりと浮かび上がらせました。