はせがわくんきらいや」 みんなの声

はせがわくんきらいや 作・絵:長谷川 集平
出版社:復刊ドットコム
税込価格:\1,980
発行日:2003年
ISBN:9784835440583
評価スコア 4.83
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みんなの声 総数 58
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58件見つかりました

  • 忘れないで!

    • 夢見るアリスさん
    • 40代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 男の子15歳、女の子13歳、男の子7歳

    小学生の時、道徳の授業で何度読んだことか。
    作者が、ヒ素ミルク事件の被害者だから・・・それだけで感動するんじゃあないんです。
    友達を思う気持ちがまっすぐに伝わってきて感動します。
    でも、忘れないで!あの事件がどんなにひどいことなのか!

    高学年の子ども達に読み終えると、多くの子どもが泣いていました。
    事件のその後のことも話しました。

    日常の言葉が字になるってこんなに素晴らしいことなのだと改めて思います。

    「ママの声」のあんぴかさんへ
    西日本の事件だったからか、関西の小学校ではほとんどが教材にしていたと思います。今は「特別支援級」と呼ぶようになりましたね。
    その学級に読み聞かせにいくと、み〜んな素直で純粋な気持ちで聞いてくれるんです。反応が素晴らしく、それぞれの個性が私は大好きです。

    投稿日:2010/05/01

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  • 人との本当のかかわり方

    • イリスさん
    • 10代以下
    • その他の方
    • 東京都

     はじめにこの絵本を目にしたとき、好きじゃないと思った。
    タイトルはマイナスなイメージだし、画法も独特で色も赤と黒と白しかない。とうてい面白そうだとは思えなかった。
     内容はどうだろう。読み始めてすぐ引っ掛かりを覚える。どうも「はせがわくん」は弱虫で体の弱い子のようだ。しかし実際はそんな簡単なものではなかった。「はせがわくん」はヒ素ミルクを飲んで後遺症をもってしまっていたのだ。
     そんな「はせがわくん」のそばには、主人公の「ぼく」がいる。「ぼく」は面倒見のいい子で文句を言いつつ「はせがわくん」と一緒に遊んであげたり、背負ってあげたりする。そして、毎回はせがわくんきらいやと思う。
     ある日「ぼく」は「はせがわくん」のお母さんにヒ素ミルクの事を聞く。でもそれからの「ぼく」は何も変わらない。「ぼく」にとって「はせがわくん」は結局「はせがわくん」なのだ。
     目の前にいる人が障害児だとわかったとき人はその人をどう見るだろう。必要以上にやさしく接し、細かく世話をするだろうか。それとも遠巻きに見てしまうだろうか。前者は必要だろうし、後者は仕方がないのかもしれない。
     でも人間は人とかかわりをもって生きていくものだ。きらいだとも言い、一緒に遊びもする「ぼく」は自分と他者に線引きをせず接することができる。この絵本は人とのかかわり方を考えさせてくれる。

    投稿日:2006/02/28

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  • 多くの人に読んでもらいたい

    私が子供のころ、こういった事件が多くあったような気がします。このような事件の被害者が描いた絵本ということですごく胸が熱くなりました。大変な思いをされながらも頑張ってこられていること。表紙からだと想像もつかないほど、色々なことを考えさせられる本でした。多くの人に読んでもらいたい1冊です。

    投稿日:2024/10/10

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  • 「森永ヒ素ミルク事件」が土台にあるため
    社会派のような位置に置かれてしまうのが残念です。
    はせがわくんと付き合うのは大変。
    べそかいて泣いてるはせがわくんを背負って
    暗く先の長い道を歩く主人公。
    はせがわくんとしっかり向き合って、
    付き合っているからこそでる
    「はせがわくんきらいや」の言葉。
    名作です。

    投稿日:2022/08/02

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  • きらいや。の気持ち

    〇〇くん嫌い!
    ラインなど短い文章で伝えることが多くなり
    鋭い言葉をズバっと言うようになってきている
    ように感じています。

    ほんとうにこの子は嫌いなのかな?!

    気持ちを考える絵本として読み聞かせしました。

    著者はあえて最後に読みました。
    長谷川君って本を書いた人なんだね。と気づいて
    くれたかな......

    また、今のお菓子メーカーはそんなことはないという
    話は必要かもしれません。高度経済成長で起きてしまった
    悲しい事件です。現在では食の安全は守られています。
    そのあたりも誤解のないように話をするべきかどうか
    悩みました。

    そして「きらいや」って読み方は私は難しいと思いました。
    伝わってくれるといいなと思った本です。

    投稿日:2019/07/09

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  • 自分が小さな頃に読んだ

    この本は私が小学生低学年の時に読んだ記憶があります。でもその当時と表紙が違うような気がします。

    中の文字があまりお世辞にも美しくなく、でも関西出身の私にとってこの言葉は兵庫県の方言だなということもわかり、独特の言い回しもすっとなじんできたのを覚えています。
    子どもが書いたような絵本だなと感じた遠い記憶が蘇ってきました。

    あの当時は、私も子ども心に長谷川君って変わった子。皆を困らせるし・・と軽い気持ちで読んでいたような気がします。森永ミルク事件だとわかって読んでいたのかな・・それによって起きた二次的な障がいをどこまで理解できていたのだろう。

    でも7歳くらいだった私がこの絵本に対して強烈な印象を30年以上経ったいまでも抱いているという事はそれだけ、心に残る絵本だったことには間違いありません。

    この先もこの事件のことを風化せずずっと語り継がれるべき絵本です。

    投稿日:2017/06/28

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  • 障害について考えるきっかけになりました

    • みっとーさん
    • 30代
    • ママ
    • 滋賀県
    • 男の子5歳、女の子4歳

    衝撃でした。聞いたことはあったけれど、森永のヒ素入りミルクを飲んだ子が書いた作品です。
    「はせがわくん嫌いや。」一緒にいると不自由なことが多く、障がいを持ったはせがわくんをイヤがる友達。
    でもなぜ何もできないのか、直球でたずね、いやがりながらもいじめずに行動を共にする友達がいれば、それは本当にありがたいことだな。と親の立場で感じました。
    5さいと4さいの子に、大事なことはきっと伝わっていないけれど、いつか障がいを持った子と出会った時、避けたりせずに絵本と同じような子が…って、ママに話しかけてくれたらいいな。って思いました。

    投稿日:2017/03/22

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  • 読み継いでいってほしい本

    森永ヒ素ミルクの事件は、私たちの世代では誰でもが知っている
    事柄ですが、被害者である方が、実際に執筆された本だったのですね。
    乳児の健やかな成長を願って飲ませていた粉ミルクだったのに。
    こんな大変なことになるとは。
    当時のお母さん方の気持ちを思うと言葉もありません。
    絵も文章も、真実の力強さを感じました。
    読み継いでいってほしい本の一つだと思います。

    投稿日:2016/11/03

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  • こどもの思い

    • みちんさんさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子3歳、女の子1歳

    こどもの時にヒ素入りのミルクを飲んだせいでちょっと弱いはせがわくん。
    手のかかるはせがわくんに対してこどものストレートな気持ちが描かれているなと思いました。
    「はせがわくんきらいや」と言いつつもなんだかんだで面倒をしっかり見てあげている男の子はいい子ですね。

    投稿日:2014/11/07

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  •  「森永ヒ素ミルク事件」のことを知っている人も覚えている人も少なくなったかもしれません。
     ウィキペディアからの引用になりますが、「森永ヒ素ミルク事件」は「昭和30年6月頃から主に西日本を中心としてヒ素の混入した森永乳業製の粉ミルクを飲用した乳幼児に多数の死者、中毒患者を出した食中毒の事件」とあります
     同年に生まれた私は幸いにして母乳で育ったおかげで無事でした。
     しかし、同年の人に被害にあわれた人がいたし、この事件そのものがごく普段の生活の中にあったことはよく覚えています。

     この絵本の作者長谷川集平さんはこの作品で第三回創作えほん新人賞を受賞(1976年)し、本格的に絵本作家になっていくのですが、それが「森永ヒ素ミルク事件」を題材にしたものとは知らなかったし、長谷川さん自身が、長谷川さんも昭和30年生まれで、このヒ素ミルクを三缶飲んだということも知りませんでした。
     だから、この絵本は衝撃でした。
     事件そのものを思い出したということもありますが、「生まれつきのほそいからだとやはりこのモリナガぬきに今の私は語れません」と「あとがき」に書いた長谷川さんのこともそうだし、何よりも絵本がこういう事件も作品にできるということも衝撃です。

     物語の主人公はせがわくんはおそらく「森永ヒ素ミルク」の被害者となった子どもです。幼稚園の入園の時には乳母車に乗せられてお母さんとやってきます。
     成長がうまくできなかったのです。
     小学生になっても痩せた身体でうまく歩くこともできません。
     そんなはせがわくんを大嫌いといいつつ、めんどうをみる少年の視点でこの絵本は書かれています。
     少年のまっすぐな視線は、何をしてもうまくできないはせがわくんをじっと見ています。森永の粉ミルクを飲ませたはせがわくんのお母さんのことも「わからへん」といいます。
     少年ははせがわくんのお母さんのことを責めているのではありません。
     本当であればはせがわくんだって、元気に遊べる友だちだったはずなのに、それができない。しかも、それは理不尽な事件によって起こったもの。
     少年は「はせがわくんきらいや」といいつつ、はせがわくんを捨てることはありません。
     はせがわくんは少年の生きた時代そのものだからです。

    投稿日:2014/07/20

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