この絵本を作る前に取材に行ったことが前書きにありますが、そんなこともあるのでしょう、琵琶湖の様子、
<親しらず、子しらず>と言われる難所など、地形やその土地の様子が、絵を見ながらよくわかります。
木曽義仲については大河ドラマの「北条政子」で見たことがありますが、
改めて読んでみると武将としての力強さはあるものの、治世を行う器ではなかったことがわかりました。
義仲に従った巴御前の戦いぶりが女性でありながらも、力強いなあと思いました。
後に出てくる静御前は19歳でこの世を去り、巴御前は91歳まで生きたということ。
同じ女性で武将の妻ということで、比較しながら読みました。
どちらがどうということはいえないのでしょうけれど、この時代に生きた女性の宿世を感じました。
この絵巻シリーズを読んでいると、諸行無常と切ないはかなさを感じます。