手に取り左開きの作品でしたので、タイトルを「しりとり せきとり」と読んでしまいました(笑)。
なんていったって、この表紙絵のお尻ですから、お尻と尻取りの“しり”を掛けてるんだなって先に思っちゃって。
もう、見事に完結しているストーリーが全て尻取りの文。
お見事!
主人公の関取とかばのやまの取り組みのシーンの迫力と小気味よいリズミカルな尻取り文。
読んでいて調子が良くなります。
中でも、“ばすーん!きまって、・・・”の“ばすーん!”が気に入りました。
読者に肉薄する肉体美もさることながら、土俵へ向かう関取から見たアングルは、緊迫感が感じられます。
土俵上の、関取とかばのやまを見上げる観客の様子、カメラを引いたり近づけたりしたような工夫された迫力ある絵に「うむ〜〜〜〜〜」と唸ってしまいます。
「あいうえお」を習い始めのお子さんに、読んであげたい。
一度目は、オーバーパフォーマンス気味に。
二度目はゆっくり、尻取り文に気づかなかった子たちも気づけるように。
そして、三度目は、この絵本を手渡したいですね。