最初のページから、なにやらおもしろいことが始まるのだなあという予感がします。絵には立派にポーズをとるお父さんと息子たち。でもお母さんはいなくて、「お母さんはみんなのお世話をしています」という文。家族のなかでのお母さんの立場がこの一言でよくわかります。
この絵本を読みながら、私は、この世のお母さんがこの絵本を読んで、共感するのか、ただおもしろいなあって思うだけのか、どちらが多いのかなあなんて、考えてしまいました。私はもちろんこの絵本のなかのお母さんに共感し、同情し、という立場でしたけどね!
お母さんのお仕事って、こんなにたくさんあるのねえって、母親という仕事を客観的にながめてしまいました。がんばっているお母さんとぐうたらな家族。。。この対比があまりにはっきりしていて、お母さんを応援する立場としては、思わず、男衆たちに文句を言いたくなったりして。この本を子どもやお父さんが読むと、また感想が変わってくるのでしょうね。
アンソニーブラウンの絵が最高におもしろい!話が展開するところからの絵の細工が、笑いのツボをしっかりおさえてくれています。話の状況としては、とても笑えないのだけど、ここまでやっちゃう?って言いたくなるほどの表現方法に感動。世のお母さんの味方をしてくれてるのかなって思ったりもしました。
最後は、ママにも笑顔がこぼれて。読む側もほっとすることができて、よかったです。