シムズ・タバックは、本書で、コールデコット賞を受賞しています。
有名な「ハエをのみこんじゃったおばあさん」でも、1998年コールデコット賞オナー賞を受賞しています。
この作品は、イディッシュ語の「オーバーコートをもっていた」という歌を元に作られたそうです。
因みに、イディッシュ語とは、世界中で400万人のアシュケナージ系ユダヤ人によって使用されている言語のこと。
物語は、表紙から始まっています。
表紙を見ると、ヨゼフのコートに穴が開いているのですが、その穴の部分に凹凸をつけてあるのです。
最初は、大事なコートなので、継ぎを当ててていましたと始まるのですが、次のページでは、コートをジャケットに作り変えています。
その繰り返しが、どんどん続くという物語なのですが、作り変える部分の生地は、仕掛けになっているので、子供も釘付けになるはず。
物って、大事にすると、こんなに再利用出来ると驚くことでしょう。
文章は、歌を元にしていると言うだけあって、実にリズミカルなもの。
絵も、水彩絵の具、グワッシュ、色鉛筆、インク、コラージュで製作しましたとあるように、作者が思いっきり楽しんでいるようで、見所満載。
3歳位から読み聞せでき、物を大切にする要素もあるので、是非ともオススメしたい作品です。