宮沢賢治の作品ですが、今回この絵本を通して初めて読みました。
春の山で仰向けになっていたはずの山男が、次のページで町にいたのでビックリしましたが、最後まで読めばその理由が分かりました。
そして一番ビックリしたのが突如現れた支那人のアップ!あまりのインパクトの大きさに私も息子もギョッ!としました。
尖った爪の様子とか、とにかく怪しさ満点で、飯野さんの挿絵がこの作品の雰囲気にピッタリ合っていると思いました。
今は支那という言い方もしませんが、そこは賢治の作品ですので、色々補足説明しながら息子に読み聞かせしました。
そして、まさかまさかの六神丸!
しかも、行李の中には顔のある六神丸が一杯!
あまりの奇想天外な話に息子は「怖い〜」と言いつつも、面白そうに読んでいました。
「注文の多い料理店」も気に入った息子にとって、こういう面白怖い話がツボのようでした。
最後までハラハラドキドキの奇想天外なお話ではありますが、自分をヒドイ目にあわせた支那人にも同情を寄せる山男の優しい心が描かれ、賢治らしい作品の一部も見ることが出来ました。