水中写真のような素敵な表紙の絵に、そんなイメージを抱いていたのですが、
さにあらず。
男の子が海の底を見て見たいと、念じたら、
海坊主(!)がその願いをかなえてくれたというのです。
なんと、海坊主が海水を飲み込んで、海底が出現するという、
大胆な展開です。
海の生き物を愛でるというよりは、海底もまた地球の一部であることを体感するイメージです。
この視点は、海だけを見ていたらなかなか実感できない発想ですが、
なるほど、一目瞭然、リアルです。
もちろん、酸素ボンベをつけたりなど小細工をしなくても、
深海の様子を目撃できますよ。
そう、この陸地感が大事だと思います。
海坊主の、おとぼけですが人懐っこい造形もツボでしょうか。
小学生くらいからがよいと思います。