2年前、母となった私にプレゼントとしていただいたもの。娘を出産したばかりの私にはうず潮の音の描写が特に心に響いてきました。
描かれている時代背景はもっともっと昔のようで、しかも、瀬戸内の島での暮らしは、自分は直接体験したことのないものではあるのですが、どこかやはり自分が幼少時に体験したものと共通するところがあるような不思議な共感を覚えます。
この作品の中に描かれているいろいろな音は、色や温度、力や方向をも伝えてくるように感じます。 これらの音を実感として思い描くことの出来ない子どもたちばかりの時代になってしまってはいけないような気がしました。