PTAのごたごたで疲れ果て、人間不信に陥っていた時に出会った本です。孤独なトラの心情に感情移入してしまって、涙が止まりませんでした。トラがウェン王子の目に失った自分の子供の姿をかさね、報復を超えた母の心情をよみがえらせていくシーンには魂が揺さぶられました。読み終えた時、私にとってのウェン王子って何なんだろう?と思いました。(息子か?いやいや、まだ、まだ、こんなにりっぱじゃないだろう。)う〜ん、もしかして、ウェン王子のような子に育てられるこのトラのようになりなさいというメッセージかなと思いました。すごく、感動的な映画を見終えたようなすがすがしさが残りました。私にとっては、思いがけず、人生の試練に希望の光を与えられたような作品でした。