高楼方子さんに惹かれて、この本を手に取りました。10の短編とお話のまえとあとのはなしで構成されています。
ホワイト夫人、船長、豆姉妹、なぞの黒岩ジョー、すえっこ同盟、タビちゃん、スミレ嬢、うぐいすばあさん、はりきりとっつあんと老若男女の登場人物たち。
個人的には、うぐいすばあさんのお話に共感しました。
そうそう、おしまいのお話に出てくる碁石の石蔵さんを忘れてはなりません。ホワイト夫人の言葉を借りれば、なんてあっぱれな人。ひたむきに、一つのことをもとめる生きかたの美しさ。
高橋のおばあさんの娘時代の潮風五郎さんへの恋心のおはなしも、気持ちがキュンキュンします。
登場人物の1人1人(1つ1つ)の顔の絵や挿絵のお皿の中の絵が物語をより楽しくしてくれます。