子供の頃、好きだった一冊です。
私にも、もーもがありました。
真夏だというのに、冬用の、ひよこのついた布団が手放せなかった私。
親はいつも、私が寝入ってから、ぐっしょりかいた汗を拭き、
タオルケットにかけかえていたんだそう。
私は、その大事な布団の四つ角の一つ一つに、名前をつけていて、
母親に笑われた記憶があります。
(もうその名前は忘れてしまいましたが)
だから、「ジェインの毛布」には、本当に共感を覚えました。
母は、私をなんとか、ひよこの布団から引き離そうとして、
この絵本を与えたのだそうです。
そういえば、
「ジェインも毛布にさよならしたのね、
○○ちゃんも、お布団にさよならしてみようか」などと言われた記憶があります。
今から思えば、少しばかりうっとうしい事いう母親ですよねえ。
でも、私もこういう、絵本を使った教育的指導をやってしまうことがあります。
ああ、反省。
話はそれましたが。
ジェインは、大切だったもーもを、小鳥にあげてしまいます。
自分ではなく、もっともーもを必要とする小鳥のために。
ジェインが少し大人になった瞬間を
実に豊かに描ききった作品です。
この絵本を書いたのが、あの「サラリーマンの死」をお書きになった
アーサーミラー氏だとこちらで知りました。
これには、本当に驚かされました。