原書のタイトルは、『Halibut Jackson』 。
なかがわちひろさんの講演会でこんな話を聞きました。
Halibut とは、カレイの一種。そのまま訳すのもしっくりこないし… と
訳者・なかがわちひろさんはデイヴィッド・ルーカスさんに相談したそうです。
すると、「音を大切に訳してくれれば。」とのこと。 そこで、
身を守るために擬態する様子を『カクレンボ』と表現、
響きもいいので、そう訳することにしたそうです。
カクレンボ・ジャクソンは恥ずかしがりやゆえに、
場所ごとにその場所に溶け込むような服と帽子を作って着ます。
この絵本、それを見つけて楽しむ遊びがあるのはもちろんなのですが、
それだけに終わっていないのがいいのです。
その人のありのままを受け入れるような、作者の温かいまなざしが感じられます。