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うごく! しゃべる! ぬりえーしょん 海のいきもの

うごく! しゃべる! ぬりえーしょん 海のいきもの (小学館集英社プロダクション)

お子さまの塗ったぬりえが、アニメーションになる!フランス生まれの画期的なぬりえシリーズ!

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はしの

パパ・40代・神奈川県、男15歳 女13歳

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自己紹介
高校1年生の男の子と中学2年生の女の子の父親です。
好きなもの
音楽を聴き、そして演奏すること、そして本を読むことが好きです。
特に、「子どもの本」が好きです。絵本も好きですが、児童文学やヤングアダルトが特に好きな分野です。
ここでは、絵本に絞ってレビューを書いています。
ひとこと
会社員にもかかわらず、40を越えてから、保育士の資格を取得しました。将来は、もっと子どもに近い仕事をしようと思っています。子どもたちの笑い声や彼らの感性をいとおしく思います。そのような想いを私に伝えてくださった、新澤誠治さんと佐々木正美先生が大好きです。

はしのさんの声

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自信を持っておすすめしたい 「自己犠牲」の欺瞞  投稿日:2010/07/16
とどろケ淵のメッケ
とどろケ淵のメッケ 作: 富安 陽子
絵: 広瀬 弦

出版社: 佼成出版社
川に水が流れていないことに気がついた河童のメッケ。メッケはその原因を探す旅にでます。途中、出会った藤淵のソッカや鐘ヶ淵のヨイショとコラショも、その旅に加わります。そして、やっと川に水が流れていない原因をつきとめたとき、解決するためには、いけにえが必要だということを知るのです。

いけにえとして、ミッケは穴に飛び込みますが、これを「自己犠牲」ということばで括ってしまうとするならば、私はそれには抵抗を覚えざるを得ません。

「自己犠牲」は良い言葉のように聞こえますが、実はとても残酷で無責任な言葉だと思います。誰かを犠牲にしなければ成り立たない社会であってほしくありません。

だから、穴に飛び込んでしまったメッケを取り戻すために、残されたソッカ、ヨイショ、コラショは力を尽くします。メッケにみんながおんぶするのではなく、彼らもメッケと同じように責任をもって自分のできることをしたのです。
それをしなかった先祖たちは、いけにえになった河童を321年以上ものあいだ、地上をさまようカゲにしてしまいました。そして、いけにえにした河童のことも忘れ、そのカゲはこれからもずっとさまよい続けるしかないのです。

「自己犠牲」、聞こえは良いですが、これが善行として推奨される社会にはしたくありません。暮らしのなかに、いろいろ問題はあるかもしれませんが、それは「自己犠牲」でなく、小さな「親切」や「やさしさ」や「思いやり」の積み重ねで解決していくものだと思います。

小学中学年〜の子どもたちに向き。
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自信を持っておすすめしたい 自分なりの楽しみを見つけよう  投稿日:2010/07/16
えいご・のはらうた
えいご・のはらうた 作: 工藤 直子
出版社: 童話屋
『のはらうた』の英訳版です。
見開きで、左側に日本語、右側に英語で、工藤さんのおなじみの詩が書かれています。

「同じ内容の詩であるのに、日本語と英語ではこんなに違う。」
「言葉も違うけれど、リズム感や抑揚も違っているような気がする。」
そんな風に、両方の言葉の詩を読む人なりに楽しめば良いのだと思います。英語の勉強に使うのも良いかもしれませんが、もっと単純に遊んでみるのが良いかもしれません。

童話社ののホームページで、工藤直子さんと英訳したエリオットさんの朗読を聴くことができます。
 『おれはかまきり/I’M A PRAYING MANTIS』
 『ねがいご/MY WISH』
 『こんにちは/HELLO』

それにしても、工藤直子さんの朗読は、あるときは格好良く、あるときは優しく、心にひびきました。
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ふつうだと思う 私はひねくれものでしょうか……  投稿日:2010/07/07
いつでも会える
いつでも会える 作: 菊田 まりこ
出版社: Gakken
大人の人に受け入れられやすい絵本だと思います。

飼い主が亡くなった犬の視点で描かれている点が、これまでの絵本になかった、この絵本の特長です。

しかし、この絵本を手にした人が、誰の立場で読むのか、つまり犬の立場で読むのか、亡くなった飼い主の立場で読むのか、または第三者の視点で読むのかは、読み手に委ねられています。誰でも自分の置かれた状況に応じて、この絵本を読むことができます。

主人公の犬は、とても健気でかわいらしい。テキストなしでも絵だけで十分に内容が伝えられる表現力をもっていると思います。

私がひねくれているのかもしれませんが、この絵本を読み、涙を流すことが、単なる自己満足に終わらないことを願わずにはおれません。
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自信を持っておすすめしたい あなたの宝物はなんですか  投稿日:2010/06/27
クグノタカラバコ
クグノタカラバコ 作・絵: いとう ひろし
出版社: 偕成社
子どもって、なんでそんなものを、というものを集めていたりしますよね。カエルににた石だったり、砂浜でひろった貝だったり、学校の給食に出る牛乳ビンのふただったり(最近は、紙パックの学校が多いですね。)、なかにはアリやダンゴムシをビンに入れていて、大人をギョッとさせる子どももいますよね。それらが「宝物」として、ゴチャゴチャと机の引き出しの一つに集められていたり、ダンボールの箱にしまわれていたりするんですよね。

「宝物」を集めている子どもたちにしてみれば、きっと意味があるものなのでしょう。それぞれにその子どもだけのエピソードがあるのだと思います。

クグノタカラバコもそうです。
水鉄砲だったり、パンだったり……。これらにもクグがタカラバコに入れておくだけの価値がある、おもしろいお話があるんです。
クグノタカラバコの宝物は、「クグの博物館」にあります。道に迷って5分のところにです。きっと、自分の宝物と同じように、クグの宝物の価値がわかる子どもなら、すぐに道に迷えることでしょう。
でも私には迷う自信がありません。集めている宝物がないのです。残念です。

小学中学年くらいが対象だと思います。この本を読む子どもたちの宝物はなんなのでしょうね。気になりますね。
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自信を持っておすすめしたい まかせろ まかせろ おれに まかせろ  投稿日:2010/06/27
しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん
しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん 作・絵: 高野 文子
出版社: 福音館書店
漫画界で独自の世界を築きあげている高野文子が、絵本の世界へやってきました。『火打ち箱』(1996、フェリシモ出版)では見事な切り絵で新しいアンデルセンのお話を見せてくれましたが、今度は彼女がテキストを書き、絵を描いた絵本です。期待が高まるのも当然です。

全体的にほのぼのとした雰囲気で、色彩も豊か。作者がよろこんで作ったことが伝わってきて、子どもたちも安心して手に取れる絵本です。

子どもにとって、夜一人で寝るのは、ちょっと怖いこと。でも、実は、「しきぶとんさん」と「かけぶとんさん」と「まくらさん」に守られていると知ったら、もう怖くなんかありません。とにかく、「あさまで よろしく」頼んでおけば、良いのです。おねしょだって、つめたい手足だって、ころんで血のでたひざだって、おっかないゆめだって、みんなみんな、「まかせろ まかせろ おれに まかせろ」と引き受けてくれるんですから。

この絵本さえあれば、どんな子どもも大丈夫。もう寝るのは怖くありません。きっと「おれに まかせろ」と言う声が、子どもたちの心のなかで響いていることでしょう。
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自信を持っておすすめしたい なぜ「かしこい」と言われるのか  投稿日:2010/06/26
かしこいモリー
かしこいモリー 作: ウォルター・デ・ラ・メア
絵: エロール・ル・カイン
訳: 中川 千尋

出版社: ほるぷ出版
『おはなしのろうそく1』(東京子ども図書館編)に収録されている、おなじみのお話です。

素話が良いのか、絵本が良いのかと比較されることもあるかもしれませんが、再話した人も訳した人も違うということもあり、どちらも楽しむのが良いと思います。

この絵本のおもしろいところは、左側のページには、一面に精細で色あざやかな、どこかユーモラスな絵が描かれており、テキストが書かれている右ページの右下には影絵のような絵が添えられています。この影絵のおかげで、残酷だったり、怖ろしかったりする場面が、読者の想像に委ねられています。

少し納得がいかないのが、モリーが危険を冒して、王さまとの約束を果たしたにもかかわらず、その褒美である結婚する王子さまが、なんとなくさえないのです。王子さまといえば、かっこいいものと相場が決まっているのに、なぜ「かしこいモリー」は二人の姉たちとともにさえない王子さまと結婚したのでしょう。

大男の家から物を盗んでくるときに使った「かしこさ」よりも、王子さまの見た目なんかより、姉妹そろって、しあわせに生活することを選択したことが、実は「かしこいモリー」とよばれる由縁なのかもしれませんね。
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自信を持っておすすめしたい あなたには選ばれる自信はありますか  投稿日:2010/06/26
漂流物
漂流物 作・絵: デイヴィッド・ウィーズナー
出版社: BL出版
文字はひとつもありません。絵だけの絵本です。そのせいでしょうか、想像ががふくらみます。

少年が海でひろったカメラのなかのフィルムを現像してみると、思いもよらない画像ばかり。機械仕掛けのタイ、ソファに座って読書を楽しむタコ、フグの気球……。

そのなかに一枚だけ、少女の写真が入っていました。よく見ると、少女が手にした写真の中には、やはり写真をもった少年が写っていて、その写真の中にも……。限りなく少年、少女の写真が続いているようでしたが、最後は写真を持たない一人の少年が写った白黒の写真でした。

このお話のすごいところは、何代にも渡って、カメラが子どもから子どもへと引き継がれていることです。もし、このカメラを大人がひろったらどうなるでしょうか。これは、愚問ですね。カメラは、子どもにしか届かないのです。それも、このカメラの秘密に気づき、次の子どもに届くようにと海に返そうと思う子どもにしか。

もし、あなたがカメラを見つけたら、どうしますか。いや、あなたはカメラに選ばれる自信がありますか?
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自信を持っておすすめしたい 少年の木  投稿日:2010/06/26
なつのいちにち
なつのいちにち 作: はた こうしろう
出版社: 偕成社
「なつ」といえば、この絵本です。

白いシャツに麦わら帽子と捕虫網。青い海と空をバックに、真っ黒な影を落として走る少年の姿を描いた表紙にひきこまれます。

家を出る少年。少年は一人。一人でなければいけません。
大きな白い雲がうかぶ海などには目も向けず、防波堤の上を走り、田んぼのなかを走りぬけ、渓流の巨大な石を跳び越えて、やっとクワガタの木にたどり着きます。

子どもたちは、知っているのです。どの木に虫がいるのかを。でもそれは秘密なのです。だから一人で誰よりも早く行かなければならないのです。

少年にも少年の木がありました。
少しぐらい危なくても、高いところにいるクワガタを採るためなら、木に登り、何度落ちても、あきらめることなく挑み続けます。
そうやって一日が終わるのです。

こんな日々を通じて、子どもたちは成長していきます。大人は、子どもたちの成長を促す環境づくりを間接的にサポートしてやらなければなりません。でも決して間違えてはいけません。デパートやスーパーで売っているクワガタを買っても、イチゴ狩りのように、閉ざされた場所に放されているクワガタを採ったとしても、それはその子のクワガタではありません。親としての役割を果たすのも大変になってきました。
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自信を持っておすすめしたい みなさんの見る夢には色はついていますか  投稿日:2010/06/26
はるまちくまさん
はるまちくまさん 作・絵: ケビン・ヘンクス
訳: 石井 睦美

出版社: BL出版
このくまの愛らしいこと。母親と別れて少したったくらいの、まだ若いくまなのかもしれません。

くまも夢を見るんですね。
冬の間、ずっと眠っているわけですから、いろいろな夢をみるのでしょう。どの夢もステキな夢ばかり。おまけに、くまさんの見る夢は、鮮やかな色もついています。みなさんの夢には色はついていますか。私の場合は色がついているかどうかわかりません。くまさんのように、色がついた夢を見てみたいものです。

こんなステキな夢ばかりだと、起きないのではないかと心配になりますが、春になると、しっかり目覚めます。
外は春です。夢よりももっとっもっと鮮やかな春です。夢と違って、ぽかぽかです。良かったね、くまくん。

この絵本、とても凝った作りになっています。
表表紙は秋、裏表紙には春の風景が描かれています。
さらに、表の見返しには秋の葉っぱ、裏の見返しには春の草花がデザインされて散りばめられています。
そして表のそでには、秋の葉っぱ、裏の葉っぱにはちょうが描かれています。
こんなに細部まで配慮された絵本に出会うとうれしくなります。
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自信を持っておすすめしたい 引越ししても友だちでいられるかな  投稿日:2010/06/25
せいちゃん
せいちゃん 作・絵: 松成 真理子
出版社: ひさかたチャイルド
「ぼくと せいちゃんは ずっと いっしょで これからも ずっと いっしょ。」と思っていたのに、ある夏の日、せいちゃんは引っ越してしまいました。

手紙で、春になったら、せいちゃんがやってくることを知ったぼくは、早く春になればいいのにと思っていたはずなのに、秋が過ぎ、冬になると、せいちゃんのことを忘れてしまいます。

私がこの絵本で一番うれしいのは、春に再会した二人が、ブランコに乗ったり、お菓子を食べたり、サッカーをしたりと、以前と変わりなく遊んでいることです。一緒にいる二人が、何とも楽しそうで、良かった、と安心します。

私には、小学3年の終わりに引っ越していった友人がいました。彼は6年生になったときに戻ってきました。その時、私は彼に冷たくしてしまいました。彼のいなかった2年のあいだに、新しい友だちができていたからです。このことは、今でも苦い思い出としてよく憶えています。でも、彼がうれしそうに、帰って来たよ、と家まで来てくれたときに、一言でも声をかけることができていたら、また友だちでいられたのにと自分の心の弱さをさびしく思います。

ぼくとせいちゃんも、成長するにつれ、会ったり会わなかったりするかもしれませんが、いつまでも互いの心のなかに残る友だちであってほしいと思います。

就学前の子どもたちが、引越しという「事件」に巻き込まれてしまったときに、読んであげると良い絵本です。
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