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氷を通して冬の自然を味わいつくす
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投稿日:2013/10/30 |
私の記憶の中でスケートが出てくる児童文学で印象深いのは『若草物語』と『楽しいスケート遠足』です。湖や運河が凍ってそこでスケートができるということ自体、雪国で育ったことがない私にとっては未知の世界。
そして今回読んだ『12種類の氷』もスケートが出てくる児童文学のラインナップとして私の記憶に留まることでしょう。
お話の中に出てくるバケツの氷は、子どもの頃外に出してあったバケツで経験済みなことなので懐かしく感じました。ただ、息子にはそうしたことは経験させていないので、この冬ベランダに水を張ったバケツを出して経験させてみたいと思いました。
「黒い氷」というのは聞き慣れない言葉で「雪がふる前の急な寒さで氷ついた水のこと」だそうです。
そして雪が降ったらリンクを作るというところでわくわくとした気持ちになりました。
スケートをした後の荒れた表面をお父さんが茶目っ毛たっぷりに氷を整える一連の作業をする場面には思わず笑ってしまいまして。
読みながら氷を通して冬の自然を味わいつくしている気持ちにもなりました。
カバーの説明を読んでいたら、バーバラ・マクリントックの翻訳はこれで9冊目なのだとか。
バーバラ・マクリントックは大好きな絵本作家で、新刊が出るたびに楽しみにしています。
福本友美子さん、マクリントックを日本に紹介して下さりありがとうございます。
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節電と再生エネルギー
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投稿日:2013/10/23 |
震災後、あれだけ騒がれた節電と再生エネルギーも2年半経ってみると、今は原発の再稼働もありきへ向かっていそうな雰囲気。
震災後10ヶ月経ったところで、宮城県名取市からの帰路に新幹線を使い、東北新幹線は暖房が抑えられていたにも関わらず、東京で東海道線に乗り換えた時には車内が暑いほどの暖房で、節電はいずこに?と思ったことがありました。
『風の島へようこそ』は、日本では震災後に発行された本で、デンマークのサムソ島でどのように再生エネルギーが広がっていったかが描かれています。
最初は小さな声でしかなかった呼びかけも重ねるうちに賛同者が増え、自前でエネルギーを作り出すことができた人たちの声は自信に満ちているように感じました。
自らが考え自らが建設に携わった風力エネルギー、自分たちが作ったからこその責任と誇り、何でもそうなのかもしれませんが、時間がかかったとしてもそうしたプロセスが何よりも大事で、得がたいものなのかもしれません。
情報が常に更新され消費される社会に住んでいる私たちは、時々立ち止まって今何が本当に大切なのかを考えなくてはいけないのだろうと思うのです。
そんなきっかけを与えてくれる一つがやはり本であること、そんなことを思いました。
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ホロコーストを刺繍画で再現
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投稿日:2013/10/23 |
親子読書地域文庫全国連絡会の『読み聞かせ絵本260』の中で紹介されていた本です。
実話ということで今調べている伝記絵本にも関連しそうな内容ということで読んでみました。
この絵本は母が経験したホロコーストを刺繍画で再現し、娘と共に文章をつけたものです。
刺繍とは本来生活の中にあるもので、こんな風に痛ましい戦争を描き出すものではないはずのもの、それゆえにその切なさと哀しさが胸に迫ってきます。
戦争とは、何十年経とうとも心と体に刻まれた記憶と傷は風化したり、消えたりしないものなのだということが伝わってきました。
今まで普通の暮らしを営んでいた家族に突然襲う暴力と死。生きのびるための張りつめた時間。
人が幸せに暮らしている時間の流れはあっという間に感じ、虐げられている時間というのはとても長く感じるのではないかとふと思いました。
最後の場面にほっとする思いがしました。
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町ぐるみで
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投稿日:2013/10/23 |
ナチス・ドイツが侵攻する中、モアサックという町では町ぐるみで、ユダヤ人の子どもたちをかくまっていました。
その町に逃げ込んだ11歳の少女・エーディトのお話です。
ユダヤ人を民間で助けた人の話は読んだことがありますが、町ぐるみでというところにまず驚きました。
生きのびるために、エーディトがフランス人で偽名を名乗らざるを得なくなった時の彼女の葛藤を思った時に、心が痛みました。
ホロコーストについては痛ましい話が多い中、こうして町ぐるみでユダヤ人を助けようとした動きがあったこと、また助けられた命があったことにほっとする思いがしました。
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ハロウィーンの時期に
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投稿日:2013/10/21 |
先に原書の方を知りました。小学生の英語の授業の読み聞かせで使いたくて原書の知らない単語を調べて、絵本の中に出てくる大鍋とか、ふくろうの発音に苦戦しつつ、最大の難関は魔女たちがパーティで大鍋にいろんなものを入れて呪文を唱える場面でした。
その場面は韻を踏んでいるので、特に単語に意味はないというのか、言葉の響きを楽しむところなので、どうしよう?と思っていたら
日本語訳があることを教えていただきました。その場面「カエルのあしに ミミズのめだま コウモリのつめに…」と一体その後どうなったんでしょうね?
大鍋に入れる場面では子どもたちは「へぇー わぁー げぇー」といったリアクションで、そんなもの入れたら確かに嫌だなあと。
絵がポップで色がはっきりしているとても楽しいお話なので、子どもたちは引き込まれてました。
ハロウィーンパーティの本なので、その時期に読むとよさそうです。他にシリーズもあるようなので、できたら原書と日本語訳と両方で読み比べてみたいなあって思います。
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ローズを含めて4代のお話
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投稿日:2013/10/21 |
徳間書店の新刊案内で紹介されていた本で、「図書館」とつく本ってとても興味があり読んでみました。
父がいなくなり、干ばつで住み慣れた土地を離れて、母の故郷へ移動する時、なんと母は無免許の娘ローズ14歳に運転をさせるのです。
その場面には目が点。ただでさえ運転が苦手な私なので、免許があってもそんな無謀な運転なんてとローズの気持ちに感情移入しました。
とにかくローズもローズの母も勇ましいし、母の故郷で待っていた祖父も豪快そのもの。
このお話はローズを含めて4代にわたるお話です。ローズの時代には生計をいかに立てて生きのびるかでしたが、豊かな時代になると悩みの質が違ってくるのだなあと思いました。
どのお話も魅了的でしたが、「告げ口」の章のアナベスの決着のつけ方が小気味よく感じました。日本の同年代の女の子たちも悩みがちなクラスの中での自分のあり方の一つのヒントになるのではないかと思います。
巻末にこの本の中で出てくる本のリストが載っていますが、『大地』『ワニのライルがやってきた』、読書好きな人ならその本の題名に一つひとつ反応して楽しいのではとも思います。
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ジャンヌの短い一生
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投稿日:2013/10/18 |
子どもの頃読んだ伝記の中で印象深かったのは神の啓示でした。ジャンヌ・ダルクしかり、ナイチンゲールしかり。
ただ、大人になっても神の啓示があるようなそんな人生は送っていない私です。
今でも救世主のことを○○のジャンヌ・ダルクという言い方をするように、鮮烈な登場をし短い一生を送ったジャンヌの生き方は今でも魅力的なのでしょう。
絵本ということで内容は、とてもコンパクトにまとめられているのに、ずっしりとした重みが読後に残るのは史実ゆえの重みでもあり、ジャンヌの人となりや人生からでもあります。
また、ジャンヌを描いたこの絵本の絵の素晴しさ。特にジャンヌが髪を切る場面の意志の強さの現れた目や戦場のスピード感のある馬の動きが印象に残っています。
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普段あまり読書をされないお子さんでも
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投稿日:2013/10/13 |
14歳のラウディは居留地に住むインディアン。
さくまゆみこさんの講座で紹介され読んでみた本ですが、居留地に住んでいるインディアンがいることは初めて知りました。
居留地に住んでいるインディアンが白人の通う学校へ通うことは、インディアンに対する裏切りになるのですが、ラウディは自分の道を切り開くために決心します。
海外YAを読んでいて思うのは「生きのびるには」ということが描かれていること。
ラウディにとっての生き残る道は、白人の通う学校へ行くことでした。
インディアンの中でもうまくいかなかったラウディにとっては、差別の偏見のある白人の集団に入ることもまた試練だったのです。
深刻で重い話になりそうなのですが、主人公のユニークにキャラクターもあるのか、笑ってしまう場面もあり、泣かせる場面もありでした。主人公と祖母の関係もよかったですし、わかってれる人が出てくるあたりは人生捨てたものではないと思えました。
思春期で進路やいじめに悩んでいるお子さんがいたらぜひ読んでほしいと思いますし、普段あまり読書をされないお子さんにも読みやすい文体ではないかと思いました。
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ほろ苦い
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投稿日:2013/10/13 |
私がカウンセリングを勉強している先生が、道元の愛語という言葉について、優しさは心の底に眠っているので、それをかきおこさなくてはいけないということを言われることがあります。
読みながらふとその愛語のことを思い出しました。このお話の先生が言われる言葉の中に「ひとりひとりの やさしさが このせかいを ちょっとずつ よくして いくのですよ」という言葉があります。
人の心を動かしていくのが優しさであり、その根底にあるのは愛。
マヤに優しくできない「あたし」の中にも優しさは眠っているはず。でも周りを気にしたり、明日こそはと思っていたりしているうちにどんどん時間は経過していくのかもしれません。
優しくしたいのに優しくできない、笑顔で笑いかけるだけでもいいのにそれすらもできない。簡単なようだけれどもできなくて後悔だけが残ったというそんな経験、子どもの頃にはあったかもと。
「あたし」がこの経験を通して変わるきっかけになってくれたらいいなあと思いました。
ジャクリーン・ウッドソン、何気ない子どもの日常の中に潜むほろ苦い経験を描くのがうまい作家だと思います。
『百枚のドレス』にも通じる世界があるように思いました。
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力強く生き抜いた女性
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投稿日:2013/10/11 |
現在、伝記絵本を調べています。そんな中で手にした本。伝記絵本の中には、『ローザ』やキング牧師、リンカーンを取り上げたものもあり、差別・偏見については今尚根強くアメリカに残る問題であることが窺えます。
読んでいて思ったのは後に「ソジャーナ・トゥルース」と名前を代えるイザベラの強さでした。
「ソジャーナ」は「たえず先にすすんでいく人」、「ソジャーナとなって、真実(トゥルース)を人びとにつたえよう」と自ら名前を代えて生きようとした日は二度目の誕生日のように思えました。
絵も力強いですが、ソジャーナ・トゥルースの人生を綴った文章も負けず劣らず力強い。
自らの体験を人に語ることにより、他の人の心を動かしていった点において言葉の力を改めて感じました。
勇気ある女性のお話ということで、心打たれるところがありました。
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