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自らの人生を切り開こうとするたくましさ
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投稿日:2011/03/20 |
自分の名前も年も知らず堆肥の中で眠る12、3歳の少女が主人公。
産婆見習いとなって自らをアリスと名乗るようになります。
食べるために始めた産婆見習いでありながら、アリスは着々と技術や知識を身につけていくのです。
失敗して逃げ出しても、自分のしたいことを知っているアリス。
同じ作者の『ロジーナのあした』のロジーナのように、明日にむかって自らの人生を切り開こうとするたくましさを感じました。
重たくなってもおかしくないテーマを清々しく書きあげる作者の筆力も感じました。
ひたむきに生きる少女の芯の強さを感じる作品でした。
ニューベリー賞受賞作品。156ページ。
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アンネが隠れ家から眺めたマロニエの木
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投稿日:2011/03/20 |
『アンネの木』という絵本が出版されたことを知ったのは絵本ナビだったと思います。
子どもの頃に『アンネの日記』を繰り返し読み涙したことを覚えています。こんな残酷で悲惨な現実は二度と起こしてはならないと。
アンネが隠れ家から眺めたマロニエの木。人間が死んでからも生き続けてその歴史を見つめ続けることがあります。
13歳のアンネが15歳になるまでがこの絵本の中では語られます。
この木は今はもう倒れてしまったそうですが、苗木は日本にも送られているそうです。
アンネが亡くなり、木が倒れても、アンネの心また歴史は長く語り伝えられ、私たちに大切なことを教え続けてくれている気がします。
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趣向をこらした
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投稿日:2011/03/20 |
1977年初版だそうですが、この頃には、まだわらべうたの伝承がしっかりしていたんでしょうね。
今だとCDつきでないと節がよくわからない歌があります。
また、わらべうたの歌詞は地方でも多少違うようですから、知っているものとちょっと違うかもしれません。
赤羽さんというと、作品ごとに使う和紙や筆を代えられたそうです。
そういうことを知ってこの本を見ると、ページごとに、実に趣向をこらされていると思います。
また日本ならではの色づかいが心を和ませます。
わらべうたのことを知らなくても、絵だけを眺めていても美しい絵本だと思います。
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この当時の史実を元に
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投稿日:2011/03/20 |
1881年、アメリカのシカゴで、22人の孤児が養い親を探すために、西部行きの列車に乗ることになりました。
この当時の史実を元に描かれたものです。
孤児院の数が少なく、孤児院に収容しきれない孤児たちの養い親を探すというのは、苦肉の策であったようです。
ポーランド人のロジーナ12歳は、その22人の中の一人でした。
ポーランド人ということで偏見もあり、なかなか養い親は見つかりません。当時は働き口を見つけることも難しく、身も知らない人の元へ嫁ぐ女性もあったようです。
ロジーナの賢さと勇気、最後まであきらめない強さが、ともすると暗くなりそうな過酷な話の中の希望のように思えました。
YAジャンルに入るものを読んでいますが、12歳でこの現実と立ち向かおうとする強さ、いちかばちかにかけてみる勇気に圧倒されました。
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思春期のふりこ
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投稿日:2011/03/20 |
この本のことを知ったのは確か『母の友』の中で紹介されていたからだと記憶しています。
小澤俊夫さんの講演会の後で読みたくなり、図書館にリクエストしました。
小澤さんが講演会の中で話されていた思春期のふりこ、成長する時に成長したいのだけれど、その成長が怖くて逡巡する気持ち。
昔話に出てくる三度の繰り返しは、その揺れ動く気持ちなのだそうです。
小澤俊夫さんの講演の中では、大人がもっと勉強してくださいということも言われていました。
昔話からのメッセージと副題がありますが、単に昔話を勉強したい人だけでなく、子育てに迷う人にも参考になる内容だと思います。
大人が子どもの文化を知り、よりよい形で子どもに手渡していきたいと思います。
そのために、子どもだけでなく、大人が読書し続けることはとても大切なことだと思うのです。
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昔話の最適な入門書
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投稿日:2011/03/20 |
昨年、小澤俊夫さんの講演会をお聞きする機会がありました。
それから、小澤さんの本をもう一度読んでいるのですが、特にこの昔話入門編は、講演会で話された内容が小澤さんの声と共に蘇ってくる気がしています。
「昔話の語り口」「残酷には語らない」「孤立的に語る」などは、講演会で話されていたそのままで
(ご本人が書いておられるので当たり前といえば当たり前ですが)、とてもわかりやすく伝わってきました。
本の中には、昔話も紹介されていますし、巻末には小澤さんが手がけられた昔話の再話の本も紹介されています。
子どもに昔話を読みたいけれど何を読んでいいのか?と思われる方にも最適な入門書と言えると思います。
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主人公は12歳
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投稿日:2011/03/19 |
日系人の12歳のスミコは花農家に引きとられて暮らしています。冒頭で誕生日会に誘われるのですが、門前払いをされます。
この出来事からしても日本人がアメリカで差別されていたことがわかるのですが、第二次世界大戦下、日系人は敵国ということで収容所に収容されるのです。
ある日を境に持っていた財産を失い、全く別の生活を余儀なくされること、戦争でなくても地震による被災でも。
読んだ時期が、東日本大震災の後ということで、スミコの置かれた状況がどうしても重なってしまいました。
なぜかといえば、地震を契機に日本人であることを強く意識したことです。
収容所の生活で聞かれる日本人的な言葉「ハジ」「シカタガナイ」「ガマン」などは、すべて日本人であることのアイデンティティの一部だからです。
物の豊かな時代でも、過酷な現実は襲うことがあり、そのことに人としてどう立ち向かうのか、絶望し怠け者になる者もいるでしょう。
でも、スミコは花農家で得た経験を活かしながら収容所でも花を作るのです。
戦時中の日系人のことは、ドラマなどでも見たことがあります。
日本人であることを選ぶのか、住んでいる国であるアメリカ人であることを選ぶのかは、究極の選択でしょう。
YA作品を読み始めたところですが、どれも外国人が主人公、この作品については日系三世の作家が描いていること、
主人公が日系人ということで、どうしても自分の身に引き付けて読むので、状況がとても切なく響いてきました。
とても深刻な話でありながらも、スミコのひたむきな芯の強さや希望を失わない姿に清々しさを覚えるのでした。
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卒業前の六年生にも
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投稿日:2011/03/19 |
最初、卒業前の六年生に読み聞かせをしてもいい本ということで紹介されました。
確かに内容的に新生活に胸を膨らませる子どもたちにもよさそうな本だと思います。
ゆっくり読んでも2分程度の本なので、何か他の本との組み合わせる時にも重宝する本だと思います。
初めは手の模型?と見始めているとペーパークラフトのような感じのページもあり、
途中ではっとさせられたり、またモノトーンの中にぽつんと違う色の組み合わせがあったりと。
『ふしぎなナイフ』でお馴染のコンビですが、どの絵本もそのアイデアの斬新さには驚かされます。
4、5歳からとありますが、それ以上でももちろん読み聞かせができる本だと思います。
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かがくのとも27号
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投稿日:2011/03/19 |
かがくのともが1号〜50号まで復刻版として発売されました。その中の一冊です。
27号、1971年6月号だそうです。
科学絵本とうよりは、「こどものとも」でもいけそうな内容で、読み始めて、「あれ?これは本当にかがくのとも?」と表紙を見なおしてしまいました。
三人組がおっかなどうぶつえんの中をうろうろとするのが、三人組ということで、
わんぱくだんの絵本を連想しました。
わくわくドキドキの冒険話、子どもってこういうのがとても好きそうだと思います。
一度は特製版のような形で出た本なのでしょうか。
まだ復刻版は読み始めたばかりですが、こんな本もあったのだと、ちょっと驚いているところです。
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子どもたちに対する確かな愛情
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投稿日:2011/03/18 |
大恐慌時代、ミンティとエッグズは世渡りの下手なパパと共に伯母の家へと向かいますが、
その途中車が故障して動かなくなり森の中で見つけた別荘に隠れ住むことになるのです。
ブリンクという作者を私は知らなかったのですが、ローラ・インガルス・ワイルダーと同じ時期の作家だということです。
ミンティは13歳ぐらいの少女とあり、エッグズは10歳ぐらいとありました。
内容的には、高学年ぐらいのお子さんに向きそうなお話です。
詩が好きで、パンケーキが得意なパパはいかにも生き方が上手とは言えませんが、
子どもたちに対する確かな愛情が感じられました。
また、家出少年に対しても優しく接します。
今の時代の子ども向け読物は、時代の変化に対応して、厳しい世相も盛り込まれるようになっていますが、
この時代のものは、家族の絆がしっかりとあり、また物はなくても心はとても豊かだったことが感じられます。
私は子ども時代に、こういう物語で育ったせいか、郷愁もあるのかもしれませんが、穏やかな気持ちで読み進めることができました。
子どもに手渡す時に、安心して手渡せるのはこういう本かもしれないとも思いました。
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