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チャンスは一度?!
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投稿日:2010/04/26 |
たっちゃんが友達の家から帰ろうと野原を横切っていると、
どこからか、「じゃんけんぼん。あいこで、ほい。あいこで、ほい。」
と聞こえてきて、その声がする方に近づいていくと、1匹のトラ猫が
いました。その猫が、「じゃんけんをしよう」とたっちゃんに言い...
という話です。
佐藤さとるさんの話を読んでいると、いつも、どこからこんなことを
思いつくのだろうと思うことがいっぱいです。
じゃんけんをすることを仕事にしている猫だなんて!
しかも、じゃんけんで猫に勝つと、猫になれて極上の場所での
昼寝がプレゼントされる....
凡人にはとても思いつかない空想の世界です。
この話で面白いところは、何と言ってもトラ猫のじゃんけんの仕方です。
チョキは爪を2本立てる、パーは5本、グーは爪を出さないだなんて、
よく考えられているなぁと感心しちゃいます。
それと、他の作品でも言えることですが、
日常の中で、そういう不思議な体験をするチャンスが一度しかない
ところが、個人的に気に入っています。
そのチャンスを自分がもらえるかもらえないかは誰にも分かりません。
でも、誰かにはチャンスがあるという感じが、好きです。
ひょっとして、自分にもありえるのかな?と思えるところが
話の余韻として残って、物語を更に素敵にしていると思います。
じゃんけんねこは、今はどこでじゃんけんしているのかな?!
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我が家にも、その椿の木、ありますよ!
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投稿日:2010/04/25 |
三輪車に乗っていた“あっちゃん”が家の角を曲がろうとしたら、
小さな“かえる”に出くわしました。
そのかえるは話しが出来るし、しかも赤と白が混じった花を咲かせる
椿の木を探していると言うのです... という話です。
まず一言。面白いです。
話の内容も面白いし、絵も面白いです。
佐藤さとるさんの絵本と言ったら、村上勉さんが絵というくらい
名コンビですが、この本の絵は林静一さんが描いていて、
他の方もレビューでおっしゃっていますが、この話のかえるには
林さんの絵がピッタリだと思います。
あっちゃんが驚きながらも、かえると交わす言葉がとっても楽しく、
こういう普通ではありえない体験をする、
佐藤さとるさんの作品に出てくる子供たちが、ちょっと羨ましいです。
我が家にも、実はこの話に出てくる赤と白が混じった花を咲かせる
椿の木があるのですが、アパートになっていたらいいのになぁ...
手ごろな長さの話で、最後まで飽きがこない面白い絵本です。
とってもお薦めです。是非、読んでみて下さい。
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因果関係
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投稿日:2010/04/25 |
てっちゃんがお留守番をしていると、どこからか、“ちょっきん、ちょっきん”
という音が聞こえてきます。
ふと気付くと、傍に“はさみ”があり、てっちゃんが新聞紙を切り抜こうとすると、
はさみが勝手に動き出し....という話です。
多分、時間にしたら5分ぐらいの間の出来事の話だと思います。
でも、読み終えた後に、なんとなくこちら(読み手)が魔法にかけられた様な
状態になるのが、佐藤さとるさんの絵本の特徴と感じるのは私だけでしょうか?
この話では主人公は一応はいるのですが、すべてが流れるように進む
短いストーリーなので、さらっと読めます。
そして、目に見えない力が働いて出来る“事の次第(因果関係)”と
いうのをファンタジーで表すとしたら、この話がうってつけだなと思います。
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「このほん、だあいすき」
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投稿日:2010/04/23 |
この本を読んだ日の夕食時に、5歳の息子が夫に
「おとうさん、『おかいものだあいすき』っていう本、とっても
おもしろいんだよ」と言った本でした。
とても気に入ったみたいです。
それも、そのはず...
息子にとっては自分が一度はやってみたい、スーパーで自分の好きなものを
自由に買い物かごに入れて、レジに出しちゃうんです主人公のくまたくん..
また、試食もバンバンしちゃいます!
読みきかせていると、ゲラゲラゲラゲラ笑っていました。
4・5歳はごっこ遊びや大人の真似が大好きですよね。
その心を上手く描いた話だと思います。
本は通常の絵本より小型で厚めの本ですが、字が大変大きく、
やはり5歳ぐらいからの幼年童話への移行期に適した本だと思います。
最後まで一気に楽しく読めてしまう絵本です。
お薦めです。是非読んでみて下さい。
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電信柱は待っている?!
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投稿日:2010/04/22 |
長い石の階段をはさんで、上には桜の木、下にはコンクリートの電信柱が
あります。主人公のたっちゃんは、毎日何回もここを往復します。
ある時、下のコンクリートの電信柱の前でロウセキ(チョーク)を拾い、
思わず電信柱に顔を描くと、電信柱が話し始めました...
という話です。
小学校の国語の教科書に載っていた『龍宮の水かめ』を読んで以来、
私自身には佐藤さとるさんの話が何ともいえない魅力があって、
見かければ必ず手に取るという感じでしたが、
この本は、今回『おおきなきがほしい』で、佐藤さとるデビューを
した子供の為に、図書館で見つけた本の中の1冊でした。
この“たっちゃん”って、ひょっとして幼少の頃の佐藤さとるさんの投影?
と、ふと感じました。
その辺によく見かける電信柱にスポットをあて、その電信柱が
一度も直接見たこともない山の上の桜の木に、長い間、思いをはせて
いるなんて、すごい感性だなと思います。
その電信柱の口を借りて、四季の移り変わりを語るところが
大変美しいです。
我が家の近くの電信柱も、ひょっとしたら、顔を描いてもらって
話せるようになるのをじっと待っているのかな?!
でも、このあたりの電信柱だったら、カラスの愚痴を聞かされそう
だけれど....
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機関車もがんばる、ぼくもがんばる!
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投稿日:2010/04/19 |
静岡県の大井川鉄道の井川線をモデルにした、のりもの絵本です。
主人公のゆうき君はお父さんの転勤で引っ越すことになりました。
引越しのバタバタで大事にしていた、小さな赤いディーゼル機関車の
おもちゃを無くしてしまいます。
引越した最初の日曜日、友達もまだいなく落ち込んでいるゆうき君を
お父さんが「山奥へ行こう」と誘い、みんなでバスに乗って駅に着くと、
そこには... という話です。
引越しの時の子供ながらの不安な気持ち、そして、それを前向きに
克服しようとするきっかけが上手く描かれていると思います。
また、井川線のことが話の中で子供にも分かりやすく説明されていて、
乗りに行きたいなという気持ちにぐっとなります。
電車好きなお子さんは勿論なこと、引越しするお子さんにも
お薦めです。是非読んでみて下さい。
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弱虫くんへ!
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投稿日:2010/04/18 |
中古絵本のオークションで、いつも入札が多く人気がある絵本だった
ので、どんな絵本なんだろうと長い間とても気になっていました。
読んでみると、なんとなく息子の性格とかぶるところがあり、
息子自身もそう感じたようで、“らいおん”に鍛えられて最後に強い男
の子に変身して嬉しかったみたいです。
そうか、鍛えれば変われるんだ! と勇気を出すことの大切さを教えて
くれる絵本でした。
何度も読んでとは持って来ませんが、息子の心に残っているのは確実で、
彼の愛蔵本の1冊になっています。
特に、弱虫さんや泣き虫さん、内向的な男の子にお薦めです!
是非、読んでみて下さい。勇気がもらえますよ!
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すごいです!
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投稿日:2010/04/18 |
本を読み終えた後に5歳の息子が初めて、「おかあさん、続きが読みたい」と
言った本でした。「植えた木はどうなるの?」と。
まさに、佐藤さとるさんの空想の世界に引き込まれたみたいです。
親の私自身も、話の90%以上が“かおるの空想”でつながれているのにも
関わらず、村上勉さんの絵があまりにも、かおるの空想を上手く描きだ
していて、惹きつけられました。
特に、木の説明が始まると、本の向きを変えて読み進めることになる
のがとっても魅力的です。
木のその上はどうなるの? どうなるの? とワクワクしました。
木のてっぺんにつくと、また元の正式(?)な本の向きに変わるところも
素敵です。
こんなに1つの木のことで、素敵に話を膨らませることが出来るなんて、
やっぱり、佐藤さとるさんの空想世界はすごいなと思います。
かおるの植えた「マテバシイ」が早く大きくなるといいなぁ!
ちょっと話が長いので、やはり5歳以降のお子さん向きかもしれませんが、
とてもお薦めです。是非、読んでみて下さい。
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森の妖精の話です
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投稿日:2010/03/15 |
どんぐりのぼうやのオッケとピレリルが葉っぱの飛行機遊びをして
いると、違う森まで飛んでいってしまい、冒険が始まります。
一方、どんぐり家に遊びに来たハシバミ母子の末っ子ヌッタは、
どんぐりぼうやが行方不明と知り、探すのを名乗り出たリスのスバンス
のふさふさしたしっぽに紛れ込んで、一緒に探しに出掛けます..
という話です。
次々と木々の妖精やら小動物が登場し、大変綺麗な挿絵が描かれており
見ていると、想像力が膨らみます。
題名は、「どんぐりぼうやのぼうけん」ですが、途中話の中盤は、
ハシバミの子の冒険談になっていて、あれれ?って感じになります。
ま、ダブルの冒険談と思えば楽しいかもしれません。
妖精とかそういったものが好きなお子さん向きです。
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元祖ホームベーカリー?!
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投稿日:2010/03/15 |
まよなかの台所でパン職人が毎日、翌朝の為にパンを作ってくれて
いるなんて、夢があって素敵です。
まさに、今で言うホームベーカリー機の元祖みたいです。
この夜の出来事はミッキーの夢の中の話なのかな?
「ぼくとミルクをまちがえるなよ。ミルクはミルク ぼくはミッキー!」
なんて語呂が面白いし、パン生地で作った飛行機に乗って、
ミルクボトルの上まで飛んでいくなんて夢があり、
しかも、ミルクを下で待ち受けるパン職人に上から注ぐなんて、
まさにミルキーウェイって感じで、きっとオリジナルの英語で
読んだ方がもっと色々なハイセンスな洒落がちりばめられて
いると感じられるのかな、という気がしました。
『かいじゅうたちのいるところ』と同じように、センダックの夢想世界
が繰り広げられた絵本でした。
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