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
昔は60歳をこした老人たちはデンデラ野に、捨てられた......。生と死、過去と現在が、遠野の自然の中で交錯する......。絵本作家はたこうしろうさんが描くはじめての「こわい」絵本!
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えほん遠野物語シリーズ。
遠野にいくつかある「デンデラ野」という場所のエピソード。
60歳を超した老人たちが住む場所。
「捨てられる」「墓」という表現が生々しいです。
だから、いつも死がある、とのこと。
お堂の十王様は今も焼け焦げているのでしょうが、
そのエピソードも説得力があります。
それだけに、その堂守の家の、予知能力もさもありなんです。
はたこうしろうさんの絵は、その凄みのある物語に、子どもたちを配し、
子どもの目で死を体感できるように導きます。
老いや死、避けて通れない現実を、そっと語ってくれています。
それは、語りという姿で伝承した古の教えのような気がします。 (レイラさん 50代・ママ )
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