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ちょっとガンコなカメが見つけたのは、一輪の花が咲く「お気に入りの場所」。 けれど、おしゃべりなアルマジロも無口なヘビも、そこに行きたがりません。 しびれを切らして迎えに行くカメの頭上高くには、大きな岩が……。
大人気の「ぼうし」シリーズ作者ジョン・クラッセンさんが描く、ちょっぴりドキドキするお話を、今回も長谷川義史さんが絶妙な間の大阪弁で訳しました。
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まったりゆったり、のほほんと生きているカメとアルマジロヘビの、危機意識の無さ、自分の見たいように世界を見ている図太さに、シニカルなクラッセンの眼を感じます。
96ページに渡って、無気味な絵と会話が続くのですが、緊迫感を感じるのは見ている自分たちだけです。
自分はここまで鈍感ではないと思いたいのです。
敏感すぎたら、全く別の風景になるでしょうね。
長谷川義史さんの迷訳も冴えています。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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