「幼い子は微笑む」は、長田弘氏の詩集『奇跡−ミラクル−』(2013年刊行、みすず書房)の巻頭を飾る詩です。 この一編の詩に魅了された絵本作家のいせひでこ氏が、生前の長田氏との約束を果たし、ついに絵本として完成させた入魂の一冊です。 前作『最初の質問』に続く、詩人と画家の奏でる交響曲のような絵本です。
「人がほんとうに幸福でいられるのは、おそらくは、 何かを覚えることがただ微笑だけをもたらす、 幼いときの、何一つ覚えてもいない、 ほんのわずかなあいだだけなのだと思う」(抜粋)
※すべての漢字にルビ付
長田弘さんの滋味深い詩に、いせひでこさんが絵を添えています。
まさに、題名が主題。
この世で人が最初に覚える、ことばではないことばが、微笑だ。
その提示が、感慨深いです。
生まれてからの成長で、忘れていた感覚がよみがえる心持ちです。
いせさんの絵は、生命力にあふれ、清々しいです。
幼子の微笑みが愛おしいです。
だからこそ、この微笑みを守りたい、と思いました。 (レイラさん 50代・ママ )
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