こじゃれたカフェにブランドショップ、絵本の舞台はもしやイタリア? いえいえここは、カッパの町! 道ゆくだれもが緑色、頭にさらを乗せています。
そんな町に住んでいる、完全無欠の人気者。ひときわ目をひくイケメンカッパ、みんなのあこがれ「カッパーノ」! 涼やかな目元に、キマった髪型、巻いたスカーフはハイセンス(ちなみにキュウリ柄)。
ところがある日訪れた、人生最大の大ピンチ。 こらー! そこのカラス、ぼくのさらを返せー!
表紙のパワーをご覧あれ。なんというインパクトでしょう。こんな瞳で見つめられたら、だれもがひとめで彼に夢中! いまだかつて、こんなカッパがいたでしょうか? なんてオシャレで、スマートで、そして──悲しむ顔の、情けないこと……。
おさらを取られたせいで「もはや、カッパじゃない」「みっともない」とまで言われ、うしろ指を刺されるカッパーノ。その悲しみに暮れる表情たるや、あまりにもみじめっぽく、さらがもどるよう心から祈らずにはいられません! ……でも、ごめんよカッパーノ。その顔、すっごい笑えるんだ。
せめておさらの代わりにと、おかしなものを頭にかぶっては、トラブルに巻き込まれる迷走ぶり。そんな姿も、かわいそうだとは思いつつ、どうしてもおもしろいのです。
おさらとカラスを追って旅立ったカッパーノは、やがて、人間たちの住む町にたどり着きます。変装して町を捜索するカッパーノの行く先々で、彼を見つめる黒い影……そう、あれはおさらを盗んだあのカラス!
人間の町を描いたページでは、それぞれの場面にカラスとおさらが隠されているという絵探し要素もあります。カッパーノよく見て! きみのおさら、そこにあるってば!!
町のほうぼうを探し回ったカッパーノ、ついにはおさらを見つけ出し、おおよろこびで飛びつくのですが……次の瞬間、カッパーノはさらなる絶望につきおとされてしまいます。
果たして、カッパーノは頭のおさらを取り戻すことができるのか? そして、カッパたちの憧れの的に返り咲くことはできるのか!?
インパクトばつぐん、イケてるカッパの大冒険! ……それにしても、なぜ、イタリア風の街並みで、カッパ?
(堀井拓馬 小説家)
カッパーノはにんきもの。かがやくさらは、みんなのあこがれのまと。ところがある日、だいじなさらをカラスにとられてしまった!カッパーノは大切なさらをさがして旅にでた。人のすむさとへ、まちの通りへ……。やっとみつけたその先に、まっていたのは…! カッパーノと一緒に絵にかくされたさらをさがそう。おしゃれなイタリアンテイストの伊達男カッパーノ、きょうもばっちり決まってます。
カッパーノ!!
表紙の絵と書名にひかれて、迷わず手に取った絵本です。
なんてかっこいいカッパなんでしょう!
カッパがこんなにかっこよく描かれている絵本は
初めて見ました。
おさらをとられてしまったカッパーノの楽しいお話です。
絵も内容も最高でした!! (スケボウさん 40代・ママ 女の子13歳)
|