木の下にすわったまりーちゃんが、ひつじのぱたぽんに話しかけます。「ぱたぽん、おまえはいつか子供を一匹うむでしょう。そうしたら、その毛を売って、好きなものが何でも買える……」とまりーちゃん。すると、ぱたぽんは「子供が一匹できるでしょう。そうしたら緑の原っぱに住むでしょう」と話します。まりーちゃんは再び「ぱたぽん、おまえはいつか子供を二匹うむでしょう……」。こうして二人は羊の子供の数が増えるたび、その毛を売ってどんなことができるかという夢を語り合います。新しい靴、青い花のついた赤い帽子、お祭りのメリーゴーランド……とまりーちゃんが話せば、ぱたぽんはひなぎくの花が咲き乱れる原っぱに住むことに思いを寄せます。 さて、ぱたぽんは羊の子供を何匹うんだのでしょう、そして二人の夢はどうなったのでしょう?
「まりーちゃんとひつじ」「まりーちゃんのはる」の2編が収録された可愛らしい絵本。いずれも、南欧の素朴な田園地帯を背景に幼児の素直な喜び、楽しみを語っています。「まりーちゃんとひつじ」は数を数える本でもあり、羊の数が増えるたびに数字の1から7までが紹介されます。 まりーちゃんシリーズの一番の魅力は、何といっても繰り返し表現を含むわかりやすい文章と水彩による優しげなイラストです。羊のぱたぽんの存在は、子供の真っ白で純粋な気持ちを象徴しているかのようにも受け取ることができ、「ぱたぽん」という響きに引かれる子供たちも多いことでしょう。ストーリーは登場人物の会話を基本に進められ、彼らの純真な気持ちをそのまま表現しています。穏やかな語り口調も、忘れてはならない特徴ですね。また、まりーちゃん、ぱたぽん、「まりーちゃんのはる」で登場するぴえーるくん、あひるのまでろん、めりーちゃん、まいけるくんなどは名前が太字で表記され、活字という視覚からも読者にうったえます。 日本での初版は1956年で、以来多くの幼児の心を魅了してきた古典的絵本です。 ――(ブラウンあすか)
小さなマリーちゃんと羊のパタポンは,大の仲よし.パタポンが子羊をたくさん産んでくれたらと,マリーちゃんは楽しみに待っています.詩のようにリズミカルな原文の味わいを生かした,かわいい絵本.
図書館で、表紙がかわいらしかったので、つい借りてしまいました。
昔の絵本なんですね〜道理で、訳がちょっとかたい感じで、でも詩的な感じでした。
ひつじの名前が「ぱたぽん」って言うのが、何ともかわいいです!
絵も、「こんな布があったら欲しい〜!」って感じの優しい色使いでとっても私好みでした!
4歳の息子も、メリーゴーラウンドとか出て来るので、楽しそうに聞いてくれました。 (もももももさん 30代・ママ 男の子3歳、男の子0歳)
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