「すてき!」
お屋敷の奥さまに頼まれたドレスが出来上がったのです。ところが、作ったお母さんは風邪で寝込んでしまい、代わりに届けるために、アイリーンは大雪の中を出発します。
大きな荷物を抱え、強い風にあおられ、それでも必死に前にすすむアイリーン。足を滑らせ、ドレスは風に舞い、あたりは暗くなり……。
「がんばれ、アイリーン!」
健気だけれど、勇ましく。可笑しみすら感じるアイリーンの表情や、その姿に、読者は思わず叫ばずにはいられなくなることでしょう。やがてたどり着いたお屋敷では、大人たちがアイリーンを優しく迎え入れ、最上のもてなしで家まで送り届けます。
清々しいまでにお母さんのために闘い、そんなアイリーンを心から信頼し、誇りに思うお母さん。心が洗われるような物語だけれど、誰もがクスっと笑ってしまうチャーミングな絵本。それはもちろん、スタイグのユーモラスな絵があってのことなのでしょうね。何度でも繰り返し読みたくなる、気持ちの良い1冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
病気になったお母さんの代わりに、猛吹雪とたたかってドレスを届けるアイリーン。日が暮れ道に迷い足をくじいたアイリーンは、お母さんを思うことで奮起します。
孤軍奮闘するアイリーンに思わず「がんばれ!」と言いたくなります。
スタイグさんの絵は、大げさでなく、かわいすぎもせず、私の好みにピッタリなんです。
ハッピーエンドの結末もいいですね。
男勝り的な勇敢さを見せたアイリーンも、舞踏会は憧れのようです。 (ピンピンさん 50代・その他の方 )
|