黄色いレインコート、黄色い長靴に黄色い傘をもって、女の子は愛犬といっしょに雨がふるのを待ちわびています。ふるかな? もうふってくるかな? まだかな? きょうはふらないのかな。……あきらめかけたとき、ぴとっ! と雨粒が。大喜びで、雨の中ではしゃぐ女の子とわんちゃん。ぴとん、ぴちゃんという雨の音にまで聞きほれます。でも、この雨、実はね……というオチが最後のページで明かされます。やさしい気持ちでいっぱいになる、愛らしい韓国の絵本。
よくある展開だなと思いながら読み進めていましたが、最後のオチで一気に目が覚めました。
ふるかなふるかな?
そう言いながら雨を待っていた少女と子犬は、姿の見えない誰かに救われましたね。
その姿の見えない誰かは、お母さんかもしれないしお父さんかもしれないし、他の誰かかもしれません。
その誰かを読者に想像させるのが味が効いていて、素敵だと思いました。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子22歳)
|