図書館のお勧めの絵本の棚にあり、私も表紙の少年の口笛に呼ばれて♪借りてみました。
老夫婦とお手伝いの少年ジョニー3人の平和な山の暮らしは
次々に家畜がいなくなってしまい、家計が困窮。
ジョニーは暇を出され、かたやきパン入りの袋をしょって、歩き始めます。
すると「たべられるもんなら たべてごらん!」と歌いながら、かたやきパンが転がり始めたのです。
歌に挑発されて、追手はだんだん増えていき・・・
さぁ、どうなる?
「おだんごパン」を知っている息子は
このお話も同じ結末だろうと予想して聞いていたようでしたが、
いやぁ、いい意味で予想を裏切られました(私も)。
かたやきパン、やるじゃない!
ストーリーテラーでもあるという、ルース・ソーヤーさんの文章は
長めだけれど、リズムが良く、読んでいて心地よいものでした。
こみやゆうさんの訳もよいのでしょうね。
なんというか、古き良きアメリカっぽい雰囲気を醸し出しつつも
固さやとっつきにくさはなく、親しみやすい感じがしました。
かたやきパンが疲れてきて
「たべられるもんなら た、たべ、たべてごらん!」
と息を切らしながら歌う場面が、なんとも可笑しい。
息子も笑いながら聞いていました。
物語を通して見てみても
おばあさんの歌、ジョニーの口笛、かたやきパンの歌と、音楽にあふれ、表情豊かな絵も手伝って、気持ちが明るくなる絵本でした。
小学生位のお子さんにおすすめです。
一人読みできる子でも、ぜひ読み聞かせで楽しんで欲しいなぁと思います。