絵本ナビからのメールで紹介されていて、とても興味を覚えたので、早速、図書館で借りてきました。とてもフィーリングで読む本だなと思いました。
ピーター・レイノルズさんは、他の作品からも感じるのですが、“自分は自分でいい”という自己肯定のメッセージを強く作品に出す作家さんなんですね。人によっては、勇気をもらえると思います。
この話も、人生を道程に例えて描かれていて、メッセージは奥が深いと思うのですが、どうしても、私にはぴったりと来ませんでした。と言うのも、ネコの言葉・ネコの存在がひっかかってしまうのかもしれません。
旅を始める時になったことを男の子に知らせた後、
「だけど、きみにはおくれてほしくないんだ。あとにのこされるのはいやだろう?」
「あとにのこされる? ぼくのまえに、だれかいるの?」
「ああ、かぞえきれないほどたくさん! このたびをしているのは、きみだけじゃ
ないってこと。さきにすすむなかまがおおぜいいるんだ」
この部分、たしかに人はみな成長して社会にでていかなくちゃいけないのですが、え? 別に必ず旅にでなくてもいいんじゃない?と思ってしまう私の心の声があり(笑)、一体、ピーターさんは、このネコの存在を社会の常識を具現した物として登場させているのかな? と、なんとなく考えを問いただしたくなる衝動に駆られてしまうのです。
自分だけの目指す星があるのも素敵なことですが、何でだろう、単に私のフィーリングにあわなかっただけかもしれません。万人受ける本なんてないのかもしれませんね。