『あらしのよるに』に似ている、と言われていますが、私はこちらの方が好きです。お話しの展開がスピーディーで、次から次へたたみかけるように進展していきます。文章もリズムがあって、無駄なものがそぎ落とされた感じ。すっきり、きりりとした雰囲気のある絵本です。
内容的にも、追うものと追われるものの関係をシンプルに描いているので、幼稚園ぐらいの子供から、十分に理解できるお話しだと思います。
はたこうしろうさんの絵も素晴らしいですね。特に流れの速い水しぶきや、夕焼けを背景にしたカラスの群れの絵など、すごく存在感があって、お話しにぴったり合っています。
クールを装いながら、実は優しいキツネがとてもいい味出しています♪