「ひばりに」 大人が読んだ みんなの声

東日本大震災にあった子どもたちを励ます詩だそうです。
それを知ったとき、とても静かな気持ちになりました。
わかったような応援を私はできません。
子どもたちの心を完全に知ることはできません。
ただ、寄り添うことだけはできるのです。
一緒に考え、一緒に祈ることはできるのですね。
懸命に大空高く羽ばたこうとするヒバリに、思いを伝えるというところが印象的です。
ヒバリの独特な翔び方には、力をふりしぼって高みを目指す、渾身の思いがあります。

大震災にあった　子どもたちを励ます詩を　内田麟太郎さんが書かれたのですね

ぼくには　きみにかけることばがない
大震災にあった子どもたちは　大変な哀しみを心に生きているのですね

内田さんは　たんぽぽになって　きみの隣に寄り添い　たんぽぽの綿毛になって・・・飛んでいくのですね

哀しみで　うつむいていた心が　たんぽぽの綿毛が　飛んできて　ひばりに　話したら　少し顔をあげて　前に向いてくれるかな？

内田さんの優しさが　わたげになって　飛んでいってくれたら
嬉しいです！！（願いがこめられています）

この詩を読んでいると　なんだか　涙が出てきます・・・・・

うえだまことさんの絵がとても　優しいです

内田麟太郎さんの絵本はほとんど読んできましたが、これまで読んできた中で一番心にしみました。
とても素敵な作品です。
ぜひたくさんの子どもたちに手にとってもらいたいです。
出来たら読み聞かせで使ってほしいのですが、作品に合わせた優しいタッチの絵柄が、遠目だとちょっと見ずらいかもしれません。

見えない優しい手が誰かの背中をそっと押しているような言葉でした。

優しいタッチの美しいイラストに惹かれ、手に取りました。
そっとページをめくると、つぶやくような詩が綴られています。
内田麟太郎さんが、震災にあった子どもたちを励ますために作られた詩とのこと。
内田さんはあとがきで、かける言葉が見つからなかったとおっしゃっています。
詩の中から、そっとそばで見守る気配のようなものを感じました。
温かなイラストも相まって、優しく包み込んでくれる作品です。
大人も癒されます。

内田麟太郎さんが、大震災にあった子どもをはげます詩だそうです。
でも、詩人でもある内田さんは、最初から、「ことばがない」と記します。
うつむく君を前に、この感覚はある意味リアルです。
でも、あることに気づくのです。
ただ寄り添い、タンポポの綿毛となって、君の存在を伝えることならできる、と。
うつむいていた君が顔を上げたこと。
そのことを喜べる存在になりたいですね。
励ますということを考えさせられます。
内田さんは、「詩を書けない詩」だとあとがきに書いています。
この気持ち、共感しました。
うえだまことさんの絵が、何ともいい味わいで、寄り添う世界観そのものです。
小学生くらいから、感性を澄ませて感じてほしいです。

素敵な作品・・・
うえださんの絵が、いいんだなぁ〜

そっか・・・3・11に向けてーだったんですね

初め、誰のこと？
この女の子に対してのこと？と不思議に感じ
読み進めました

最後に内田さんのメッセージがあり
なるほどーと

何度も読み返して
寄り添う心なのかな

風のイメージは
なんとなくわかるような

ひばりーというのは
どうしてなのかな・・・
と、ぼんやり考えております

いろんな想いを伝えたくても
言葉にできないもどかしさ
言葉を発するまでに
何度も、何度も頭の中で考えて

でも、言えない想い

いっぱい、いっぱいあるのに・・・
と
自分自身もふりかえります

初出は「日本児童文学」2012年7-8月号だそうです