立松和平さんの作品ということで以前読んで深く感銘を受けましたが、
長男の小6の国語の教科書に取り上げられていると知って、
ある意味、なるほど、と思いました。
少年の心の軌跡が海の風景とあいまって、見事に描かれていたからです。
この作品もやはり、画面いっぱい広がる伊勢さんの海の絵があってこそ。
ぜひ絵本で味わいたいものです。
太一の父はもぐり漁にでかけ、大魚のクエと格闘し、水死します。
父の姿を見ていた太一は自然と父と同じ漁師への道を進みます。
そしてついに海中で、父と格闘したクエと出会うのです。
壮絶なようで、実は、潮騒のように静かな展開に
太一の心情が鮮やかに浮き上がります。
やはり少年時代に読んで共感して欲しい作品ですね。