原作は、かの映画監督「大島渚」さんですが、この作品を提供してくれたのはご長男で大学教授をなさっている大島武さんです。
この作品は武さんが小学校の時に書いてくれた大島渚さんの“子どもの頃の思い出”の作文です。
さすが、監督!
武さんもあとがきに書いていらっしゃいますが、
子ども時代の悲惨な戦争体験を描いていますが、直接的に「戦争はいけない」的な批判的な文章は1つもないんです。
本当にあった出来事を当時の子どもの目で思い返して描いてくれています。
だからこそ、子どもらしい強さや逞しさ、ご飯のおいしさなどが文章の中から匂いや音で伝わってきました。
やっぱり世界の映画監督は物事のとらえ方や表現の仕方がすごいな〜と、思いました。
すごくいい作品です。伊藤英雄さんの絵柄もバッチリあっていました。最後のページに描かれた先生の大きく描かれた顔が印象的でした。
高学年以上の子どもたちに是非紹介したいと思います。