『てんぐのきのかくれが』以上に震え上がるお題に表紙絵です。
でも、青山邦彦ファンとしては、避けて通ることはできませぬ。
江戸の見世物小屋が並ぶ一角、寂れた小屋の座長のもとに子どもが現れ、
芸をさせてほしいというのです。
偽物の妖怪見世物が繁盛している様子を見て、本物としては自分の芸を披露したくなったとのこと。
さあ、本物の妖怪が繰り広げるてんやわんやです。
日本古来の正統派の妖怪たち。
日本人として、ちゃんとおさらいしておきましょう。
巻末には解説もあるのがうれしいです。
もちろん、忘れてならないのは、江戸の街並み。
どうです、この俯瞰図。
これぞ、建築家出身の青山邦彦さんならでは。
木材やむしろ、よしずなど、素材感も伝わってきます。
おお、お城も見事ですよ。
隅々まで描きこまれた大パノラマ、じっくり堪能してほしいです。
江戸の風情も、ね。