最初に、息子相手に読みきかせをしてみました。
関東育ちの私には、関西弁を文字で読むだけも難しかった
です。「おかあさん、ちゃんと読めてないし〜。」
と、息子に突っ込まれてしまいました。
本を読み終わると、息子が一言、「すずらん学級にいる子
達は、みんなこういうのなの?」と私に聞いてきました。
「そうだね。全員が同じ理由じゃないと思うけど。
お母さんのお腹にいるときから、病気で大きくなれなかった
りする子だっているんだよ。」と、私は答えました。
学校の読み聞かせでも、3年生の学級に行ってこの本を読みました。
最初から、関西弁が珍しいらしく、クスクスと笑う子が
多かったです。
「ぼくははせがわくんがきらいです...。」のページ
では、ドッと笑い声が、湧き起こりましたが...。
お母さんが、どうして長谷川君の体が今のようになって
いるかを語り始めるあたりから、クラス中はシーンと
水を打ったように静かになってしまいました。
普段、子供たちが心に引っ掛かっていても、極力、口に
出さないような重たい話題を、明るい調子で、表現している
この本は、とても貴重だと思います。
また、はせがわくんを「嫌いや」と、言いながらも
常に気にしている「ぼく」の姿がとても清々しく感じられ
ました。