木のお人形を作る女の子ゴールディーのお話。お人形はいつも森で拾った枝を削り、一体一体心を込めて作ります。そんなゴールディーはある日、お気に入りのお店で今までに見たこともないほど美しい中国製のランプを見つけます。このランプはゴールディーにすばらしい出会いを提供することになります……。
忙しい日々を送る中、つい「心を込める」余裕がなくなりがちで自戒するときがたびたびあります。「手の込んだ大変なことはやめよう」とか「余裕のあるときに後回し」など。でも、これを何度か続けていると、あまりにもいいかげんで落ち込み……という更なる落ち込みを体験することに。ゴールディーのお話を読み、自分のペースで心を込める大切さを教えてもらったような気がしました。この気持ちがないと、人生は無意味なものになってしまうでしょう。「忙しい」という漢字は「心」を「亡くす」ことと教えてくれた大学時代の友人を思い出しました。そうならないように、自分の心を持った生活をしよう……。
作品は息子と一緒に読み、静かなひとときが楽しめました。そうそう、ゴールディーのお人形が出版元から出ています。すごくかわいいので、おすすめです。
モノクロのイラストが2〜3ページごとぐらいに登場する絵本です。ちょっと日本語が読みづらいかもしれませんが、小学生中学年以上。手作りの好きな方へのプレゼントにもいいですね。