話題
ぷっくり ぽっこり

ぷっくり ぽっこり(偕成社)

穴に指をいれて、ぷっくり〜ぽっこり! 新感覚のあかちゃん絵本!

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白井音子

その他の方・60代・新潟県

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白井音子さんの声

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自信を持っておすすめしたい 文字がスキップ  投稿日:2016/07/18
ぼくの ベンチに しろいとり
ぼくの ベンチに しろいとり 作・絵: 葉 祥明
出版社: 至光社
うちの本棚にあるのは、題名『Jake』の英語版です。
学生の頃、葉さんの絵がそれはそれは大好きで
最初の絵本『ぼくのベンチにしろいとり』を探すも出会えず。
ある日見つけた『Jake』…きっとこれがそうだよね と。

今回、ン十年の時を経て
ためし読みで、比べながら読ませていただきました。

翻訳前の日本語で、気持ちが弾んだのはここ!
「ベンチ ベンチ ぼくのベンチ」の文字がスキップするよう。
「ち ちち」「わん わん わん」は
とりのさえずりと、ジェイクの吠える声が
あっちとこっちから聞こえてくるのが文字の踊り方でわかります。
「ぱた ぱた ぱた」も
とりが羽ばたくように散らし書きされ
読んでいて楽しくなりました。

ぼくのベンチを横取りしちゃって―と最初はおかんむりだったのに
話を聞いてあげ、
一宿はないけど一飯を提供し
一緒に仲間を探して、見送って…
最後のページ
ベンチに丸まり、ため息つきそなジェイクの表情。
ベンチを分け合いたいなって。

しろいとり
きっと、また来るよね、ジェイクに会いに。
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なかなかよいと思う オレンジ色は仲良しのしるし  投稿日:2016/03/20
ぼくだよ ぼくだよ
ぼくだよ ぼくだよ 作: きくち ちき
出版社: 理論社
自分がこどもだった頃にも、息子たちが小さかった頃にも
よく、でくわしましたね、こんな自慢合戦。
自分のネタが尽きると
「オレんちのお父さんなんか○○できるしぃー」
「オレんちの犬なんか…」と次々広がっていったものですが
木になったり、ワニになったり とはおそれいりました。

ヒョウVSライオン
両者、負けん気が強そうですもんね。

木の上から見下ろすヒョウとちっちゃいライオン
空を飛ぶライオンとちっちゃいヒョウ
木の高さや空の高さを感じます。

黄色が赤を覆ってグルグルかきまわして「おおあらし」
赤が黄色にかぶさって「たいよう」
そして混然一体になって「きもちいいね」
ページいっぱいに黄色と赤が広がって
ヒョウもライオンも笑顔、笑顔。
目玉の位置に、こちらも笑顔。
言い合えば言い合うほど仲良し!

混ざりあったオレンジ色の中
同じくらいの大きさの影をのばして、しみじみ〜
…かと思えば 
まだ自慢合戦は続いていて クスッ

「もう、絵の具、使ってる?」に、うなづく1年生に読みました。
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なかなかよいと思う 命のおおもと  投稿日:2016/02/29
海辺のジェイク〜JAKE’S BEACH〜
海辺のジェイク〜JAKE’S BEACH〜 絵・文: 葉 祥明
訳: リサ・ヴォート

出版社: Jリサーチ出版
そのむかし
公園で白い鳥と、ともだちになるジェイクに出会いました。

いま、再び出会ったジェイクは、浦島ジェイク!

ちょうど、天童荒太さんの『ムーンライトダイバー』という
被災地の夜の海に潜り
月明かりを頼りに遺品を探す小説を読み終えた直後でしたので
ジェイクの行く海と共鳴し合って
満月の光に照らされる海に
美しさだけでなく
畏れや祈りが感じられました。

いつか父の法事の時
住職さんが話されました。
「亡くなられた方は、月の光になってみなさんを照らしてくださっているのですよ。」と。
静かで澄んだ月の光を見つめていると
たしかにそう思えてくるのでした。

ひとの誕生と臨終も
月の満ち欠けや潮の満ち引きと密接だと聞きますし、
もともと生物が海で生まれたことを思うと
月光に照らされる海は、命のおおもと、
私達の魂が安心してかえっていくところなのかもしれません。
貝の中で眠るジェイクにもそれを見るようでした。

さて10年後
みたび、どんなジェイクに会えるのか
私も楽しみです。
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なかなかよいと思う ひとりもいいけれど  投稿日:2016/02/23
ベルナルさんのぼうし
ベルナルさんのぼうし 作: いまい あやの
出版社: BL出版
誰に遠慮もいらないし
好きなことを好きなようにやって過ごせるし
ひとりって気軽で好き―と私も思っています。
でも、ときには
誰かと同じものを見て笑いたい。
大勢で同じ歌を歌いたい。
それがどんなに楽しいか知っているから。

ベルナルさんの中にも
きっと両方の思いが住んでいたんじゃないかと思います。
後者にはまだ気づいていなかっただけで。
それが鳥たちには、わかったのかもしれません。
鳥たちのほうが先にベルナルさんと仲良しになりたいなと思ったのかな。

「ぜんぜん心配なんかしてないぞ」って
毎日外をながめているベルナルさんが好きだな〜。
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自信を持っておすすめしたい ほっぺがキュッと  投稿日:2015/12/20
じゃむ じゃむ どんくまさん
じゃむ じゃむ どんくまさん 作: 蔵冨 千鶴子
絵: 柿本 幸造

出版社: 至光社
どんくまさんとの出会いは30年以上も前。
大学時代
新宿の駅ビル内の山下書店さんが
道草と待ち合わせの定番だった頃。

今回のレビュコンで再会できました。
あーどんくまさん
ずーっとずっと 愛され続けてきたんですねぇ。

どんくまさんのおはなしは
どれもクスッと笑っちゃう失敗が憎めず
めでたしめでたしで終わるので安心してページをめくれます。
そんな中で『じゃむ じゃむ どんくまさん』は
絵がいいなぁとうっとりします。

頭に落ちていくりんご。

ゆすれ ゆすれ
ものすごい勢いでりんごが落ちてきて
読んでいる私にもぶつかってきそうです。

山盛のりんごを抱えて運ぶどんくまさん
影もまた山盛のりんごを抱えて。

じゃむを煮る鍋の湯気の向こうに
どんくまさんのそれはそれは大きな手、太い腕。

背中の壺についてきたかわいいミツバチたち。

叱られるどんくまさんのまるまった背中
申し訳なさそうな上目遣いとお膝に揃えられた手。

みーんなニコニコしちゃう絵だけれど
一番魅かれるのは
再びじゃむを煮るページ。
どんくまさんもおじさんも
まさにりんごじゃむ色のベールに包まれて
どんくまさんの表情のなんと恍惚としていることでしょう。
私のほっぺの内側も思わずキュッとなっちゃって。

最後のページのジャムの瓶
手作り感にあふれてて
私もひと瓶ほしいなぁ。
できたら、ラベルが鏡文字になってるのが欲しいなぁ。
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なかなかよいと思う この本にも  投稿日:2015/11/30
命はどうしてたいせつなの?
命はどうしてたいせつなの? 著: 大野 正人
絵: ハラアツシ

出版社: 汐文社
読み進めながら浮かんできたのは
5年ほど前に読んだ『いのちをいただく』でした。
ほんの数ページの短いお話に
思いがけず涙があふれ
いただくいのちは
昨日までは誰かが大事に育てていて家族同然だったのだということ
そしていただけるまでに
その間で大変な仕事をされている方がいるのだということに
気付かせてもらった本でした。

この本にあるように
「自分の手で命を取り上げなくても、食べることができるようになって」
私たちはそのことを忘れかけているのでしょうね。

食事の前にお祈りをすることはあっても
「いただきます」と手を合わせるのは日本だけ
と聞いたことがあります。
日本の誇らしい文化だと思います。
「いただきます」はいのちをわけていただくということ。
食べ物の形にしてくれた人への感謝もこめて
忘れぬよう、日々三度三度くり返したいです。

後半の「つながり」
いま、「つながる」ことが上手くできずに
箱に入りそうになっている子どものことで
私自身もまた、箱のふたをあけたくなるようなことがあるのです。
考えれば考えるほど、鏡は鏡を映して
悩みはどこまでも続くように思えていました。
けれど、「ありがとう」をくれた多くの人達を思い出すことで
下がりがちな口角もまた上げられそうです。
そして、生まれてきてくれて「ありがとう」という気持ちがある限り
この子を「ひとりぼっち」になんかするもんか と力がわいてきました。

からだと心をつくってくれた命に
「いただきます」と「ありがとう」
文章にも命が宿っているのなら
この本にも「ありがとう」と伝えたい。
ひとは、ありがたい と思うことで
自分を幸せにできるような気がしています。
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自信を持っておすすめしたい おにいさんが大好き  投稿日:2015/11/16
ちいさな はくさい
ちいさな はくさい 作: くどう なおこ
絵: ほてはまたかし

出版社: 小峰書店
白菜が鉢巻を巻く頃にも
白菜大活躍の鍋物の季節が過ぎて−はる―「はるまっさかり」にも
大好きなこの本を読み聞かせに持っていきます。

好きなのは、トラックのおにいさん。
柿の木のように
ずっとそばで見守る人も必要だけど
八百屋に並ぶには規格外だった白菜に
トラックに乗れなくたって楽しみはあるよと教えてくれたおにいさん。
白菜の頭をぽんとたたいたその掌は
きっと大きくてあったかだったと思います。

以前、伸びすぎた春菊が黄色い花を咲かせ
あんまりかわいかったので
切り花にして飾ったことがありました。
野菜って食べ物としての生き方だけじゃなく
花を咲かす、種を残す、枯れて土の栄養になる…
いろんな生き方があって、
その一つ一つに喜びがある。
人の生き方もきっと同じ。

この本は絵も大好き。
おにいさんが、あたまをぽんとたたくところ
ほんとにやさしさ伝わるし
ひとり残されるページは、空がひろくひろく
独りぼっちを感じます。
雪はあんなふうに降り続くし
あふれるように咲くページときたらどうでしょう
もうまぶしくてまぶしくて、ひかりが飛び散るようです。

一昨日の晩
工藤直子さんの講演会に行ってきました。
講演後、本にサインをしていただいたとき
「『ちいさなはくさい』が大好きです」と言うと
直子さん「うれしーい!」と。
「おにいさんが大好きです」と言うと
これにも「うれしーい!」
私もお伝えできて、とても嬉しかったです。
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なかなかよいと思う 「トモダチ」も「ともだち」  投稿日:2015/11/04
ともだち
ともだち 作: 谷川 俊太郎
絵: 和田 誠

出版社: 玉川大学出版部
子どもが小学生になった頃だったでしょうか。
学生時代の友達が手紙に書いてきたことがありました。
「○○ちゃんのお母さん」になって
”知り合い”は、いっぱいできたけど
”ともだち”は、なかなかできない。と。
その時、私は納得したけれど…。

『ともだち』―。
和田さんの挿絵の右端で語り掛ける谷川さんの言葉は
易しくてシンプルだけど
その言葉に
たしなめられたり、うなったり、苦笑いしたり。
それでは、あの人は、私のともだち?
私は、あの人のともだち?…と考える。

けれど終盤
挿絵が写真にかわり
車椅子の少年のまなざしに射すくめられたその後で
写真には重い現実が見えるけど
なにか人の持つ大きなやさしさが私を包みました。
「あったことが なくても このこは ともだち」に。

そして、ふいにうかんできたのは
震災直後のアメリカ軍による”トモダチ作戦”でした。
遠くに暮らしていても、会ったことがなくても
トモダチとして手を差し伸べてくれた人達。
直接、被災はしていなくても
日本人として
誰もが、その行動と思いに
心を動かされ、感謝しましたよね。

ともだちに、細かい条件や定義は要らなくて
相手を助けたい、力になりたいって思うだけでじゅうぶん。
それだけで、ともだち!

長く「○○ちゃんのお母さん」をやってきて
知り合えた多くの人たちの何人かは
確かに「ともだち」と、今、思えるのです。
会う機会もほとんどなくなってしまっても
「元気でいるかしら」と思いはせたら
それって、ともだち!
「そばにいないときにも いま どうしているかなって おもいだすひと」
ですもんね。
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なかなかよいと思う 矢印  投稿日:2015/10/10
だいすき、でも、でもね
だいすき、でも、でもね 文: 二宮 由紀子
絵: 市居 みか

出版社: 文研出版
一方通行の矢印たち。
世の中うまくいかないね。

みんな黙っているけれど
私の背中でエプロンのひもが恋してたなんて!
台所でフライパンや冷蔵庫にあんな事情があったなんて!

たしかに冷蔵庫
寡黙でどっしりかまえてる。
でも、きちんと閉まってないとピーピー言うから
エプロンのひもさん、こちらはいかが?

フライパンはきっと働き盛り。
使い込まれた高齢のフライパンだったら
自分に代わって働いてくれるレンジが「だいすき」だよね。

それから
ちっちゃな子が猫や犬をめちゃくちゃに撫でまわしたりして
動物たちはちょっと迷惑な顔をしながら
それでも、されるがままになっていることってあるでしょう?
あれは、矢印、子どもから動物へ?
意外と動物から子どもへ向いてたりするのかも。
双方気まぐれなとこあってわかんないけど
ひょっとして両想いってこともあり?
バニラは、まいちゃんよりクッションだけどね。

夕ご飯の支度をしながら台所を見まわす。
…じゃあ、炊飯器は?
たまに息抜きさせてくれるトースターがだいすきなのかな?
などと考えてみる。
でも トースターは 湯気をたてておこってる 炊飯器より
いつも からだじゅうを満たしてくれる 食パンが だいすき。
でも 食パンは 自慢の色白をこんがり焼いてしまう トースターより
バターやジャムで お化粧してくれる バターナイフがだいすき…
 …矢印遊びは続く…つづく……
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なかなかよいと思う 想いはとどいたよ  投稿日:2015/08/29
だいすきなパパへ
だいすきなパパへ 作: ジェシカ・バグリー
訳: なかがわ ちひろ

出版社: あすなろ書房
8月だったからでしょう
パパは戦地に赴いて帰ってこない。
お母さんのもとには戦死の通知が届いたのかもしれない。
それともおかあさんにも安否がわからず気がかりなのかもしれない。
…そんな情景が浮かびました。

逢えないパパに何艘も何艘もふねを浮かべるバークリー。
実は、おかあさんもまた
バークリーのふねに想いをのせていたのではないでしょうか。

戻ってきていたふねを見つけたバークリーは
なぜ? どういうこと?
きっと戸惑い、やり場のない気持ちになったはず。
それをこらえ、乗り越え、意味を悟ったバークリーが
思いやりあふれる手紙をふねにのせ
お母さんに届けるラストは、心をゆさぶります。

ふねは、うちかえす波とともに戻ってきてしまったけれど
のせた想いは
確かにパパに届いたのだと信じたい。

世界中の、ひとりで頑張るおかあさんに贈りたい絵本です。
そして
ベストレビューのyukapikaさんのふたりのお嬢さんが
健やかに成長されますようにと願ってやみません。
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