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新装版 ゆきがやんだら

新装版 ゆきがやんだら(Gakken)

一面真っ白の雪景色で、心が温まる親子のおはなし

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はしの

パパ・40代・神奈川県、男15歳 女13歳

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自己紹介
高校1年生の男の子と中学2年生の女の子の父親です。
好きなもの
音楽を聴き、そして演奏すること、そして本を読むことが好きです。
特に、「子どもの本」が好きです。絵本も好きですが、児童文学やヤングアダルトが特に好きな分野です。
ここでは、絵本に絞ってレビューを書いています。
ひとこと
会社員にもかかわらず、40を越えてから、保育士の資格を取得しました。将来は、もっと子どもに近い仕事をしようと思っています。子どもたちの笑い声や彼らの感性をいとおしく思います。そのような想いを私に伝えてくださった、新澤誠治さんと佐々木正美先生が大好きです。

はしのさんの声

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自信を持っておすすめしたい さあ、一緒に事件を解決しましょう!  投稿日:2009/07/15
ピピンとトムトム 怪盗ダンダンの秘密
ピピンとトムトム 怪盗ダンダンの秘密 作: たかどの ほうこ
絵: さとう あや

出版社: 理論社
理論社の創作児童文学50周年という節目にあたって立ち上げた、特に小学校中学年を対象とした児童書を送り出していこうという新しいプロジェクト「おはなしルネッサンス」の第一冊目が本書『ピピンとトムトム 怪盗ダンダンの秘密』です。

たかどのほうこさんの作品は、どの作品もなんとなく、異国だったり、過去を意識させられたりする物語が多いのですが、この物語はそのどちらもあてはまる、どこかの国の、いつかに起こった出来事です。

この本を手に取った子どもたちは、ちょっとだけ構図がゆがんだ感じで、筆太に童話的な色彩で描かれた、石畳の街並みと二人の少年の表紙を見ただけで、「おもしろそうな本だぞ」と感じるに違いありません。
そして、本のタイトルが書かれた扉、目次とページをめくっていくと、そこには少年二人が住んでいるであろう町を俯瞰した見開きのカラーの地図が現れます。朱色の屋根の家々や、白い石畳、緑が豊かな街が描かれたこの地図に、子どもたちは早く先を読みたくなるに違いありません。あるいは、この地図のなかに表紙の二人の少年を発見する子どもたちもいることでしょう。物語を読み進んでいけば、二人がどこに住んでいるのか、どこで事件が起こっているのか、ちゃんとわかるようになっています。

んっ?事件?
そうなんです。この物語はピピンとトムトムが、元気なおばあさんたちと一緒に、ある事件を探っていくお話なんです。
さあ、早く読み始めて、一緒に事件を解決しましょう。
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自信を持っておすすめしたい 一人ぼっちじゃない  投稿日:2009/07/07
オオカミくんはピアニスト
オオカミくんはピアニスト 作・絵: 石田真理
出版社: 文化出版局
オオカミくんは手紙をくれた人のところまで演奏をしに出かけていきます。一人でグランドピアノを引っぱって旅していくのです。オオカミくん、グランドピアノ、イスの順番でひもにつながれて進んでいく姿がとても印象的です。
オオカミくんは、手紙をくれた人たちのまえで演奏するとき以外は、いつも一人ぼっちですが、さみしさや孤独感は伝わってきません。
きっと心のなかに、たくさん思い出とこれからの想いがつまっているからしょう。オオカミくんが歩いてく姿は、大きく手をふり、颯爽としていて、希望にみちあふれています。
この本を読んだ子どもたちに、「一人でいても一人ぼっちじゃないんだ」ということが伝われば良いと思います。おもちゃのピアノにひもをくっつけて引っぱって歩く子どもが出てくるんじゃないかと思われるほど、オオカミくんの姿はカッコイイのです。
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自信を持っておすすめしたい 異国の生活  投稿日:2009/07/04
ポッダとポッディ
ポッダとポッディ 作: シビル・ウェッタシンハ
絵: 松岡 享子

出版社: 福音館書店
 描かれている絵を見ていると、日本では表現されることが少ない、その色あいから、アジアの暑い国の物語なのだろうと想像できます。
 実は、作者のシビル・ウェッタシンハさんは、スリランカの人なのです。
 絵本を読んでいると、作者が幼かった頃の村の様子が少しずつわかってきます。食器の色や形、衣類の色や柄、家の中の様子や家そのものの造り、食事の作法、にぎやかな市場の風景。そして夫婦そろって、土を耕し、野菜の苗を植える農業の様子。自然と一緒に生活してきたことがよくわかります。
 この独特な色遣いと、人々の生活から、どんな国の出来事なのだろうか、どんな言葉を話しているのだろうか、と子どもたちが思いを馳せてくれれば、うれしいです。
【事務局注:このレビューは、「ポッダとポッディ」こどものとも 2008年6月号 に寄せられたものです。】
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自信を持っておすすめしたい 「ブボン!」をどうよむか  投稿日:2009/07/04
日本名作おはなし絵本 へっこきよめどん
日本名作おはなし絵本 へっこきよめどん 絵: 長谷川 義史
出版社: 小学館
 楽しいお話をたくさん作ってくれている富安陽子と大胆な筆遣いで個性を発揮している長谷川義史とのコラボレーションは強力です。
 表紙をめくった見返しには、変な模様がたくさん並んでいます。なんだろうと思ってみていると「へ」という字であることに気がつきます。おまけに字の色は黄色です。おまけに、扉のタイトルの文字は、よめどんが出したおならのにおいのなかに書かれています。ここまでやられると、中身はもっとおもしろいに違いないと、この絵本を手にした人は思うに違いありません。
 期待は裏切られず、「ブボン!」から始まった「へ」は、ものすごい音を立て、嵐がきたときのように、ばあさまはとなりの山の畑までとばされ、なぜか大根を一本引っこ抜いて戻ってきます。
 この絵本を子どもたちに読むためには、「ブビンビ ボンボ」「ズズンポズポポン」などの「へ」の音を読むことをマスターしなければなりません。恥ずかしがってはいけません。あたかも自分がしているかのように自信をもって読んでほしいと思います。
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自信を持っておすすめしたい 「存在」することに価値があるんだ  投稿日:2009/07/04
あしたのねこ
あしたのねこ 作: きむら ゆういち
絵: エム・ナマエ

出版社: 金の星社
 全体をとおしてパステル調の色が使われていて、やせっぽちなねこの前向きな姿勢とあいまって、悲惨な出来事でも読者は読み進めることができると思います。
 それでも、やせっぽちなねこのがんばってきたきもちがはじけてしまうシーンでは、この先どうなるのかと心配になってしまいます。こねこの横を通り、駅へむかうひとたちの顔がかさでかくれてしまっていることが、ねこのこれからに対する不安感を高めます。
 この絵本のすばらしいところは、こねこが良い人に拾われ、しあわせにすごしましたとさ、で終わらないところです。人間に発見され、自分のいることに気づいてもらえたことだけで、こねこは生きる力がわいてくるのでした。もうそれだけで十分なのでした。
 人間も同じだと思います。大人も子どもも、自分の存在を認めてくれる人がいるから生きていけるのではないでしょうか。たくさんじゃなくても良いのです。誰か一人いてくれれば良いのです。
 今の子どもたちはどうでしょう。「存在」そのもの、生きていてくれるだけで良いと、親は思っていてくれているでしょうか。そんなことをこの絵本を読みながら考えました。
 
 蛇足になりますが、個人的には最後のページは必要なかったのではないかと思います。
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なかなかよいと思う 父性と母性と  投稿日:2009/07/03
おまえ うまそうだな
おまえ うまそうだな 作・絵: 宮西 達也
出版社: ポプラ社
 『ティラノ』シリーズの1冊目です。
 この絵本を読んで最初に思ったのは、父性と母性のことでした。父親だから父性をもっているわけではなく、母親だから母性をもっているわけではありません。どちらも父性性、母性性をあわせもっているのだそうです。
 ウマソウが夢中で草を食べているときには、他の恐竜に襲われているのにもかかわらず、まったく何事も起こっていないかのようにティラノは草を食べ続けるウマソウを護ります。また、ウマソウが取ってきた赤い実を「おいしよ」といって口に入れます。肉食獣にもかかわらず。こうやってウマソウを護り受け入れたのはティラノの母性性の部分です。
 その後、体あたりや、しっぽの使い方、ほえ方を教えます。これは父性性の部分です。
 こうしてティラノのおかげで、ウマソウは立派に成長し、自立するのです。ティラノは見かけによらず、父性性と母性性をバランスよく使い分けられる優れたお父さんのようです。
 しかしながら、ティラノやウマソウが棲むおおむかしの世界の夜空は、星でいっぱいですね。ウマソウがティラノの脚にしがみついて眠っているときも、そして別れのときも。ティラノのココロは、この満天の星空のように澄んでいることでしょう。
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なかなかよいと思う すれ違う別れ  投稿日:2009/07/03
おれはティラノサウルスだ
おれはティラノサウルスだ 作・絵: 宮西 達也
出版社: ポプラ社
 『ティラノ』シリーズの第二弾です。
 プテラノドンのおとうさんとおかあさんは、自分たちの子どもをしっかり育てたんですね。傷ついたティラノを見て、「どんな ひとでも、こまっていたら たすけてあげるのよ」というおかあさんの教えを思い出し、ティラノの看病をはじめたのですから。もう立派なプテラノドンとして自立しているんですね。
 別れはすれ違いになってしまいますが、それぞれの道を歩んでいくのが恐竜の生き方なのかもしれません。最後のページの岩山のてっぺんに魚を持って座っているティラノが、泣いているように見えるのは私だけでしょうか。
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自信を持っておすすめしたい どうかステキな友だちと出会えますように  投稿日:2009/07/03
きみはほんとうにステキだね
きみはほんとうにステキだね 作・絵: 宮西 達也
出版社: ポプラ社
 『ティラノ』シリーズの第三弾。
 恐竜の世界で友だちをつくることは、実はとてもたいへんなことで、ティラノとエラスモサウルスとの出会いは、幸せな偶然だったのかもしれません。
 うごかなくなったエラスモサウルスをギュッとだきしめ、泣きながら「ほんとうのおれ」を見てほしいと願うティラノと、「ほんとうのきみは……こんなにやさしい」といったエラスモサウルスは、このとき初めてほんとうの友だちになれたのかもしれません。
 友だちにうそをついたり、自分をかざったりすることは、いけないことだと子どもたちには教えますが、そのことを本当に実現するためには、二人のような厳しい経験を乗り越えなければならないのかもしれません。どうかあなたにも幸せな偶然がありますように。
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ふつうだと思う からかいからいじめに  投稿日:2009/07/02
どうしてぼくをいじめるの?
どうしてぼくをいじめるの? 作: ルイス・サッカー
絵: むかい ながまさ
訳: はら るい

出版社: 文研出版
「いじめ」ときくと、もっと息苦しいものを想像するのですが、この『どうしてぼくをいじめるの?』の主人公には切迫感が感じられません。確かに、鼻くそをほじくった、ということでからかわれ、いじめらしきものに発展していくのですが、私にはからかいの域を出てはいないように思います。しかし、こういう「からかい」は本人を傷つけるでしょうし、放っておけば、いじめに発展することが少なくないと思います。
残念なのは、主人公のとった行動を真似することで、誰もいじめから解放されないということです。アメリカとと日本との文化の違いかもしれませんが、残念です。
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なかなかよいと思う あじさいが美しく、今の季節にぴったり  投稿日:2009/07/02
あめのもりのおくりもの
あめのもりのおくりもの 作・絵: ふくざわゆみこ
出版社: 福音館書店
おおきなクマくんとちいさなヤマネくんの二人の物語です。雷が怖くて動けないクマくんでしたが、勇気をだして川の上流に行ったヤマネくんを助けに行きます。クマくんにあじさいを見せたいという気持ちと、ヤマネくんを心配する気持ちが、友だちって良いな、と思わされます。

細かいところまで描きこまれた絵に引きこまれます。あじさいも見事に美しく描かれています。この梅雨の時期にぴったりのお話です。
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