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あっぱれ!われらのてんぐさま

あっぱれ!われらのてんぐさま(フレーベル館)

ある日、てんぐさまの自慢の鼻におできができて…?

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はしの

パパ・40代・神奈川県、男15歳 女13歳

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自己紹介
高校1年生の男の子と中学2年生の女の子の父親です。
好きなもの
音楽を聴き、そして演奏すること、そして本を読むことが好きです。
特に、「子どもの本」が好きです。絵本も好きですが、児童文学やヤングアダルトが特に好きな分野です。
ここでは、絵本に絞ってレビューを書いています。
ひとこと
会社員にもかかわらず、40を越えてから、保育士の資格を取得しました。将来は、もっと子どもに近い仕事をしようと思っています。子どもたちの笑い声や彼らの感性をいとおしく思います。そのような想いを私に伝えてくださった、新澤誠治さんと佐々木正美先生が大好きです。

はしのさんの声

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自信を持っておすすめしたい これは何の闘いなのか!  投稿日:2009/08/13
野菜忍列伝其の二 あっぱれ アスパラ郎
野菜忍列伝其の二 あっぱれ アスパラ郎 作・絵: 川端誠
出版社: BL出版
もう、なって言っていいかわからないナンセンスな絵本。つまるところ、アスパラとじゃがいもの闘いだからだ。

食事処の看板娘、玉子ちゃんをねらう、じゃがの一家の芋吉。ああどうしよう、玉子ちゃん、ピ〜ンチのときに助けに出たのが忍者アスパラ郎(オ)。ちょっとやられたくらいでは引き下がらない、じゃはの一家。
今度は「芋虫ごーろごろ」攻撃する。

ここでついに、アスパラ郎(オ)の必殺が登場する。
ここはページをめくるタイミングと読むタイミングの練習しておく必要がある。この絵本のここで笑いをとらないでどこでとる、と言いたいくらいだ。ここがこの絵本のヤマなのだ!ぜひ、子どもたちがのけぞって喜ぶくらいに読んで欲しい。

少し長めですが、小学2年生あたりが聞き手としては良いかもしれません。
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自信を持っておすすめしたい 独特の味のあるキャラクター  投稿日:2009/08/12
トマトさん
トマトさん 作: 田中 清代
出版社: 福音館書店
表紙から圧倒される。これを子どもたちが見たら、大喜びするに違いないでしょう。トマトに、目、鼻、口をつけただけではないからです。こういうトマトとう生きものがいると感じてしまうでしょうから。

枝から落ちてしまい、暑いといって泣くトマトさん。この涙も確実にトマトではなくトマトさんという別な生きものがいることを示しています。
そんなトマトさんを虫たちが協力して、川へ落としてくれます。「ああ、つめたい!」と言っているときのトマトさんは、心からの喜びに満ち溢れています。

これだけの独特の味のあるキャラクター(虫たちも含めて)を生み出した作者には、これからもずっとこういう路線で行ってもらいたいと思います。ただかわいいではなく、本物の感情をもったキャラクターを。

それにしても気になるのは、トマトさんはこのあとどうなったかということなんです。
一人一人の読者の物語ができそうです。
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自信を持っておすすめしたい あたまに鳥がすむってどんな感じ  投稿日:2009/08/12
もしゃもしゃあたまのおんなのこ
もしゃもしゃあたまのおんなのこ 作・絵: サラ・ダイヤー
訳: 石井 睦美

出版社: 小学館
特別な色を使っているわけではないのに、きれいな絵だなあと思いながら読みました。
扉には、「とうじょうするとりたち」というタイトルで21羽のカラフルな鳥の姿が描かれています。私が子どもだったら、このページを何回も見てしまうでしょうし、本を読み進めていくうちに登場する鳥たちをこの扉の絵で確認すると思います。

なぜこんなに鳥の話をするのかというと、主人公女の子ホリーのもしゃもしゃあたまに鳥たちが棲みついていくからなんですね。そして、どんどんホリーのあたまのなかに棲みつく鳥たちは増えていくのです。

さて最後はどうなるのか、想像してみてください。
「うわぁー」という子どもたちの感嘆の声で聞こえるくるような終わり方でした。
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自信を持っておすすめしたい 自立するのも大変だ……  投稿日:2009/08/12
ちょっとだけ
ちょっとだけ 作: 瀧村 有子
絵: 鈴木 永子

出版社: 福音館書店
何がすごいって、おねちゃんになったばかりのなっちゃんの行動です。
なっちゃんはママと手をつなぎたかったけれど、ママは赤ちゃんをだっこしているので、ママのスカートをちょっとだけつかんで歩く。その後もママと赤ちゃんを気遣い、なんでも一人でやろうとするのです。ブランコのシーンは寂しそう。
最後は「ちょっとだけ」ではなくて「いっぱい」だっこしてもらうんですけどね。
作者が三児のお母さんだけあって、子どものことを良くわかっていらっしゃるし、画家の方もさっちゃんの微妙な表情を描いています。

確かに、子どもには自立するタイミングがありますから、さっちゃんはまさにそのときだったのかもしれません。
それでもお母さんとの関わりを持たずに、誰も見ていないところで一人でできることはしようとする姿はかわいそうでなりません。
読みすすめていると、もうそろそろ、さっちゃんを見てあげてよ、と思ってしまうのです。
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なかなかよいと思う 見開きだけでもひきつけられる  投稿日:2009/08/12
サリーのこけももつみ
サリーのこけももつみ 作・絵: ロバート・マックロスキー
訳: 石井 桃子

出版社: 岩波書店
見開きに目がひきつけられます。
サリーの家のダイニングキッチンの様子ですね。窓には花がおかれ、外には離れたところにある家々が見えます。
部屋の左側には大きな石炭ストーブ?でしょうか、大きなおなべが火にかけてあります。
そして右側では、サリーとお母さんがたくさんのビンに「こけもも」=「ブルーベリー」を詰めていますね。お母さんがおなべからこけももを移しているので、もう煮こんだあとなのでしょうか?ビンには何か書いたり、ラベルを貼ったりするのでしょうか……と見開きだけで想像がふくらみます。ステキな本ですね。

さて、中身はどうなっているか気になりませんか?こけももつみってどうやってやるのでしょうね?もし人とくまが出会ったときはどうすればいいのか?
わくわくしてきましたか。じゃあ、ページをひらいてみましょう。
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ふつうだと思う あなたの「甲田先生」は?  投稿日:2009/08/12
前奏曲は、荒れもよう
前奏曲は、荒れもよう 作: 今井恭子
絵: 西巻 茅子

出版社: 福音館書店
へびに驚いて、土手を転がり落ちてしまった絵里子の怪我をあっというまに施療したおじいさん、鍼灸師の甲田先生。この甲田先生のおかげで、絵里子が悩んでいる母の再婚を反対する気持ちも少しず和らいでいきます。
この絵里子にとって、まったく関わりがなく、そしておじいちゃんと呼んで良いほどの年齢の幸田先生が、なぜ絵里子に影響を与えたのでしょうか。

今回の絵里子のように、親の再婚の話は、自分の抱えている悩みをどうすれば良いのかわかりません。当事者に聞くことはできないし、親類もまた同じ。そんなとき、「甲田先生」が登場してくれるとありがたい。
まったく関係のない第三者の大人の意見を聞かせてくれたり、相談に乗ってくれたりと、父親や母親にはできないことができるからです。こういった「斜めの関係」となる人が、子どもに何人かいてくれると安心なのですが、昔と違ってそれが簡単にいかないのが実情です。
もちろん、自分のおじいちゃん、おばあちゃんでも良いでしょう。きっと孫のことを一生懸命考えてくれるはずですから。町内会のおやじたちでも良い。同じ学校の保護者でもいい。小さな家族という枠を超えた関係を作っていくことが大人の役割ではないでしょうか。

『わたしのワンピース』の西巻茅子さんが、挿絵を書いています。絵本とはまた違った面を見せてくれていて、うれしくなりました。
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なかなかよいと思う 桜がなけりゃ、植えればいい  投稿日:2009/08/01
水の扉
水の扉 作: 橋本 香折
絵: 橋本 淳子

出版社: ひくまの出版
おばあさんの死がきっかけで、敬輔はおばあちゃんが土手の桜並木の話をしてくれた昔のことを思い出します。そして、突然現れた河童につれられ、時間を超える扉を通って、おばあちゃんが子どもだったころの昔へさかのぼるのでした。

おばあちゃんの死を知らされてから、敬輔は、家が近くなのに、なぜそばにいなかったのだろう、桜の花が大好きだったおばあちゃんをなぜひとりで死なせてしまったのだろうと、思い悩みます。

子どもを持つ父親として、この敬輔の言葉は私の胸にグサリと刺さりました。私は車で10分くらいのところにある実家に住む両親になかなか会いにいきません。もし何かが起こったとき、私自身は敬輔と同じ、あるいはそれ以上に苦しむでしょう。しかし、敬輔と同じ気持ちを抱くほど、息子や娘はおじいちゃんおばあちゃんの思い出をもっているでしょうか。

死は誰にでも訪れるものです。でも思い出はいつでも心のなかから引き出すことができます。この引き出しの中身を作ってやることが、息子としての自分、そして父親としての自分の役割ではないかと改めて思いました。
「桜がなけりゃ、植えればいい」と昔に戻った先で出会った少女に敬輔は言われます。そうなんですね、また植えればいい。思い出も作ればいい。

68ページしかない小さな本ですが、小学校中・高学年の子どもに読んでもらいたい一冊です。
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自信を持っておすすめしたい 擬音の表現力  投稿日:2009/07/31
でんしゃはうたう
でんしゃはうたう 作: 三宮 麻由子
絵: みねお みつ

出版社: 福音館書店
この絵本は、電車好きの男の子を(もしかしたらお父さんも)とりこにしてしまうでしょう。
ストーリーはとても簡単なものです。電車に乗って、降りるまでのお話ですから。

しかし、その簡単なストーリーを、駅のアナウンスをのぞけば、この絵本はすべて擬音で表しているのです。電車の走る場所、あるいはスピード、あるいは反対側の電車とすれ違うとき、駅に入る前の複雑なポイントを通るときなど、すべて書かれているのは擬音だけなのです。
絵もとても細部まで緻密に描かれていて、擬音が本当に聞こえてくるようです。

もし、電車に乗るたびに、運転席の窓をのぞきこんでしまう子どもがいたら、ぜひ勧めてあげてください。気に入ってもらえると思います。そして、かなり電車に詳しい子だったなら、この絵本に描かれている電車が何線かすぐわかると思います。どうぞ読んでみてください。
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ふつうだと思う 白地の背景から想像力がふくらんでいく  投稿日:2009/07/31
まこちゃんのおたんじょうび
まこちゃんのおたんじょうび 作: 西巻 茅子
出版社: こぐま社
実はよくあるようなお話です。

しかし、それを魅力的な絵本にしているのは、作者の絵によるところが大きいのではないかと思いました。この絵本のなかで使われている色は、赤とピンクと金だけです。『わたしのワンピース』と同じように、背景の白地を活かし、余白を意識しながら、その上に数少ない色をのせていく。こうすることで子どもたちの想像力を、よりふくらませることに成功しているのではないでしょうか。

タイトルが書かれた扉を開くと、まこちゃんのプレゼントが誰から何をもらったか、すぐわかるようになっています。こういう細かい絵が子どもたちは大好きです。

最後のたんじょうかいのページでは、お父さん、お母さん、まこちゃんに加え、まこちゃんが助けてあげた動物たちが全員そろって、お祝いに来てくれます。ケーキにはローソクの火がちゃんと3本灯っています。

もし3歳になる女の子がいたら、プレゼントの候補に入れておいて下さいね。
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自信を持っておすすめしたい バクハツする子どものエネルギー  投稿日:2009/07/31
はしるチンチン
はしるチンチン 作・絵: しりあがり寿
出版社: 岩崎書店
子どものおむつを替えるときに、ちんちんから噴出されたおしっこで、手や服を(たまには顔を)ぬらしてしまった経験をお持ちの方も多いと思います。そのときの赤ちゃんは気持ち良さそうにしていましたね。もしかすると、小さな子どもにはフルチンが好きなのかもしれません。

この絵本は、エネルギーに溢れいます。三歳のコウキくんはスキをねらって家を飛び出します。そして、「あはははは」と笑いながら、どんどん進んでいくのです。まったく止まることなく進んでいくのです、フルチンで。

走りながらも、途中でいろいろな人と出会ったり、いろいろな場所を通過しながら、走っていくので、まるでコウキくんの人生を見ているような気がしてしまいます。

最後の方は、少し哲学的で、読み取り方も人によって違ってくると思います。難しく考えない方が良いと思います。きっと子どもたちの方がわかってくれるでしょう。

そして、最後にコウキくんが戻った場所は、おかあさんのあたたかなうでのなかでした。やはり、おかあさんは子どもの「安全基地」なんですね。
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