夜です。 さわさわ ぎいぎい ばさばさばさばさ ほーほーざわざわざわ にゃあーおん
やけに時計の音がして眠れません。 こち こち こち こち こち こち そんな時にかぎって、トイレに行きたくなるものです。 すうちゃんは、だから夜がきらいです。 だって、こわくてひとりじゃトイレに行けないから。
パパもママも起きてくれません。 その時、暗闇からむくり!なんと自分の毛布がバクになって、 一緒にトイレについて行ってくれるというのです。
トイレへ続く夜のろうかは、 なんだか真っ暗で昼間と違ってすごく長く感じます。 ここから先は、すうちゃんとバクの驚きの大冒険が幕開けします。 宝石泥棒や大きな蜘蛛、そしてオバケ?まで登場して すうちゃんは、無事にトイレにたどりつけるのでしょうか。
阿部健太郎さんと吉岡紗希さんの絵本作家ユニット「ザ・キャビンカンパニー」が生み出す絵本は、まるでおもちゃ箱のように楽しいものがギュウッとつまっています。全編まっくろの夜の世界を彩るのは、カラフルな登場人物。豊かな色彩が、夜をより一層黒く、美しく引き立てます。最後に登場する輝く三日月の美しさと光るトイレのまばゆさに目が奪われます。
読んだら、きっと夜のおトイレもこわくない! 素敵な絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
こちこちこち。すうちゃんはよるがこわくて、ひとりでトイレになんかいけません。そのとき、むくり!ととつぜん毛布がバクになりました。「ぼくがいっしょにいってあげる」さあ、すうちゃんはぶじトイレにいきつけるのでしょうか。
書店に並べられている絵本達の中に黒い絵本が!
カラフルな絵本の中にひときわ目立っていたので、手に取ってどんなものか見てみました。
夜を題材とした絵本で、夜が怖い主人公の女のコが夢のような体験をすることで夜が好きになるというストーリーです。
寝ていた布団が動物のバクに変化して、どろぼう・・・宝石・・・花火・・・想像を超える展開。
夜が苦手な子は沢山いると思います。共感できる設定と、物語の中で展開される夢のような体験。わくわくしました。
読み終えると、こんなに夜なら、毎日の「よる」が楽しみになる。こどもも夜がすきになるかもです。
黒い背景に浮かび上がる動きのある絵、単なる絵本を超えた画集の雰囲気。
おまけに、かわいいお守りもついていた(^^) (エホン好太郎さん 30代・パパ 男の子0歳)
|