![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
ひとりでビー玉遊びをするのが好きなドンドンが、ビー玉のかわりに文房具屋で見つけたのは6つのちょっと不思議なあめだま。形も大きさも色々で、模様がおもしろい。どこかで見たような……。チェック模様のあめだまを食べてみると、リビングから変な音が聞こえてきた。
「ドンドン…ドンドンくん、ここや、ここ…」
話しているのはソファーや、ソファーがもの言うてる! 驚くドンドンをよそに、言いたいことを次から次へと話すソファー。どうやらリモコンがはさまって痛いらしい。それからそれから。
これはすごい。ブチ模様のあめだまを食べれば、犬のグスリと話ができた。8年暮らしてはじめてや。 いつも口うるさく注意するパパだけど、あめだまを食べて聞こえてきたのはなんと……。
2020年にアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞したペク・ヒナの絵本の特徴は、なんといってもその人形と緻密なセット作り。この予測もつかないユニークなお話をファンタジーな世界だけで終わらせないのは、どこまでも具体的なのに魅力ある表現の幅と、実在感。特にドクドクの表情と、あめだまのビジュアルは一度見たら忘れることができないほど。独特の雰囲気がクセになります。
だけど、韓国からやってきたこの絵本が国境を越えて多くの人の心を捉えて離さないのは、もちろんそれだけではありません。画面全体から繊細にあふれてくる愛情です。ひとりぼっちに見える男の子だけれど、こんな風にちょっとしたきっかけで見えてくる気持ちだってあるはずです。
日本では、長谷川義史さんの関西弁の翻訳で、楽しく、どこか懐かしく味わうことができますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
文房具屋でドンドンが見つけたのは、6つのあめだま。部屋で1つ食べると、「リモコンがはさまって痛い!」とソファの声が聞こえてきた! もう1つ食べると、今度は犬のグスリが話しはじめて......あめだまを通して周囲の愛に気づいたとき、ひとりぼっちの少年におとずれた変化とは? 心あたたまる成長の物語。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
0歳の娘にはまだ早いのですが、大人である私がとても楽しんで読みました。長谷川義史さんの関西弁のリズムも心地よく、ストーリーも絵もとても楽しい絵本です。良質な短編アニメーションを観ているようでした。韓国の作家さんの絵本ですが、日本が舞台と言われても違和感ない。韓国の絵本、クオリティが高そうで、もっと他の絵本も読んでみたいなと思わされました。 (ばんちゃこさん 30代・ママ 女の子0歳)
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