にんげん、でかけていった。 ねこは、るすばん。
さて、ここからは自由な一人の時間。のんびり存分に家でおひるねするんでしょ、いいなあ……とおもいきや。タンスの奥へゴソゴソ、ねこ、どこかへいくの?
着いたのは知らない場所。大きく伸びをしたかと思うと、ねこは2本足で歩きだした! カフェでコーヒー、床屋で身だしなみ、映画館では期待にしっぽをふくらませ、次に向かったのはなんと。
なんか。なんというか。 ねこ、ものすごく庶民的。 姿かたちは「ねこ」なのに、顔だって思いっきり「ねこ」なのに。 これじゃあ、私たちの休日と変わらない。
本気を出したくせにあきらめの早いねこは、回転寿司で舌鼓。腹ごなしにはバッティングセンター、おまけに……。
なんて表情なの。いや、これがいつもの姿なのか。 私たちの知らない猫の時間。 ……ちょっとおじさんぽいけど、可愛い。
町田尚子さんの描く魅力的な猫の絵本、だけど何だか今回は様子が違います。触りたくなるような毛並みも、鋭い目つきも、愛らしいポーズも、そして美しく描かれた背景も、期待を上回ってくるその世界観。だけど、気づけば不思議と笑いが止まらないのです。
なんだ、なんだ? と思った方は、すぐにでも覗いてみてくださいね。おしぼりで顔、拭いてますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
にんげん、でかけていった。ねこは、るすばん。とおもいきや……? 猫だってカフェに行くし、身だしなみを整える。──あなたのしらない猫の世界。「ねこがおとなしく、るすばんしてるとおもうなよ」。
人間が出掛けていった後の飼い猫の生活を描いたお話です。
床屋に行ったり、映画館に行ったりと、猫は猫なりにおひとり様時間を楽しんでいる様子が絵本を通して知ることができました。
街で見かける猫たちもこの絵本に出てくる猫のようにおひとり様時間を楽しんでいるのかなーと思うと想像が膨らみます。
子ども達に読み聞かせてあげたいオススメの一冊です☆ (さくら嵐♪さん 30代・せんせい )
|