ナマケモノくんは木の上で寝てばかり。森の動物たちが下から話しかけます。「ラジオたいそう、君も参加してほしいな」とか「みんなでいったピクニック、君だけこなかった。さみしかったんだぞ」とか。
「毎日なまけていないでさ」なんて言われても、掃除のときも寝ていたし、絡まったヘビくんを助けなかったのもちょうど眠る時間で……。つまりナマケモノくんは「なまけていません。」
そうなんです。自分の誕生日パーティだって寝ていたのは理由があります。地上におりるのは1週間に1度のアレのためだけ。さて、それは何でしょうね?
大塚健太さん・柴田ケイコさんがコンビを組む『うごきません。』(パイインターナショナル)に続くユーモア絵本。本書は、なかなか木からおりないナマケモノくんも見どころですが、個人的には、うらめしそうにナマケモノくんを下から見上げる動物たちの表情に笑っちゃいます。本当はみんなナマケモノくんが大好き。やれやれと思いながら見守る気持ち、なんだか身に覚えがあるかも……。
緑の森に、ビビッドなピンク色があちこちで輝き、茶色のナマケモノくんの眠る姿が不思議とオシャレ?に見えてしまうのも柴田ケイコさんのマジックかも。最後の「なまけるときもありますよ」というセリフに子どもはニヤリ。のんびりした空気を楽しめる絵本です。
そうそう、眠そうなナマケモノくんが目を見開いた瞬間もかわいいんですよ。絵本を読んでのお楽しみ!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
あまり動かないけれど、なまけているわけではないんです ナマケモノくんは木の上で寝てばかり。ラジオ体操にもピクニックにも掃除にも参加しません。みんなからは「なまけもの」といわれるけれど、決してなまけているわけではありません。ちゃんとした理由があるんです。『うごきません。』のコンビによるユーモア絵本。
『うごきません。』がおもしろかったので、お二人の新作としり読んでみました。今回は「なまけもの」が主人公。やっぱり、ゆるさが、いいなあ! のんびりと楽しめました。明るい色あいの絵もかわいくて、気持ちが明るくなるような絵本でした。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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