あるひ山の中でまよってしまったぼく。雪もふってきて寒くて、とっても疲れて歩いていました。 すると、一本の大きな木にドアがついています。ぼくは休ませてもらおうとドアをあけると、そこには、だんろをかこむ動物たちがいました。火をながめてるうちに、「ぼく」はなんだかゆったりとした気持ちになり、また、外に出て行く元気がわいてくるのでした・・・。 自然の中で生活している画家・鈴木まもるが、実体験をもとに、あたたかな場所、そのままの姿を受け入れてくれる仲間のたいせつさ、そして、なにか根源的なゆるやかな時間を伝える絵本です。
雪の山道に迷ってたどり着いた不思議な世界。
暖炉の前にウサギがじっと座っています。
暖炉の温もりがじっくりと心を温めてくれるような絵本です。
「つかれたら やすめばいいんだ、 むりしないでじっとしてればげんきになるさ。」
ウサギがぽつりとつぶやく言葉が素晴らしい。
この言葉がこの絵本をとても高尚な作品にしています。
気づけばいろいろな動物が寝ています。
吹雪の一夜の出来事でした。
少年は晴れ渡った雪の世界に出ていきます。
「みんなありがとう。ぼくいくね。」
少年の言葉にウサギが応えます。
「きみがすきだよ。」
少年はお日様に向かって走り出します。
暖色で包まれた絵本。
心の奥から温まりました。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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