おかあさんがあんでくれた赤いチョッキ。 「ぴったり にあうでしょう」 ねずみくんはうれしそうに言います。いいチョッキです。 すると、あひるくんがやってきて言うのです。 「ちょっと きせてよ」 そうやってあひるくんがチョッキを着ていると、今度はさるくんが言います。 「ちょっと きせてよ」 さらにあしかくん、ライオンくん……次々に動物がやってきてねずみくんの赤いチョッキを着るのです。 あれれ、チョッキはだいじょうぶなのかな?
小さくて可愛いねずみくんの、ちょっぴり自慢気な表情から始まるこの絵本。 「ねずみくんのチョッキをきる」というくり返しだけなのに、姿も大きさも違う個性的な動物たちが登場するたびに子どもたちはドキドキしながら次のページを見守ります。 みんなチョッキがきれてうれしそう。でも、なんかちょっとへん? ねずみくんの大切な赤いチョッキ、最後はどうなっちゃうのかな?
『ねずみくんのチョッキ』は1974年に誕生して以来、ずっと子どもたちに愛されて続けているロングセラー絵本です。緑色のわくに囲まれた画面、モノクロで描かれたねずみくんや動物たち、絵を見ているだけでも伝わってくるストーリー、そして予測のつかない最後の場面。どの部分をとっても印象的なので、記憶に残っているお父さんやお母さんも多いでしょうね。 ユーモアと優しさにあふれた「ねずみくんの絵本」の世界。この後もたくさんの続刊が出ています。絵本をひらけばいつでもそこにいるねずみくん、子どもたちみんなのおともだちですね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
○あらすじ おかあさんがあんでくれた赤いチョッキをきたねずみくん。 そこへ動物たちがやってきて、「ちょっときせてよ」とつぎつぎにチョッキを着ていきます。あらあら、チョッキはどんどんのびて・・・
○編集部より シンプルなくりかえしの語り口で、読み聞かせでもこどもたちに大人気の絵本です。 1974年の出版以来、読みつがれているロングセラー。 やさしさあふれるねずみくんの世界は、こどもたちから大人まで愛されています。 動物たちの個性をいかして描かれたユーモアのある展開には、ちいさくても大切なものがあるんだよとメッセージが込められています。 この本が愛読書だったこどもがお父さん、お母さんになって、今度は自分のこどもに読み聞かせている、という素敵なエピソードも数多く聞かれます。 愛されつづけるねずみくんと、おともだちになってみませんか?
子どものころよく読みました。
大人気のわけがわかります。
背景があるわけでもない、
動物が勢ぞろいするわけでもない、
余白があるからこそ、
シンプルだからこそ、表情や動きが生きています。
言葉も簡単なやり取りの繰り返しなのですが、
それぞれの動物の表情がとても良いです。
「すこしきついがにあうかな?」
と言っている時の顔と言ったら…。
息子が1歳3カ月の時に読んでいたら、
教えた訳でもないのにいつのまにやら
そのセリフの時には肩を張って
同じような体勢、
表情をしていて大笑いしました。
もうすこし大きくなったら劇あそびにしても
おもしろそうです。 (空色のかわうそさん 30代・ママ 1歳)
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