アリヤマ・アリロウ賞はじめ、各賞発表!
この作品が完成する前、まずタイトルから聞いていました。 「でんせつの きょだいあんまんを はこべ」 巨大あんまん?伝説?一体誰が運ぶの・・・? さすがのサトシンさん。もうその時点で色々な想像がむくむくと膨らんできてしまうのです。 そして、どうやらアリがあんまんを見つけて運ぶ話らしい、とわかると、 「うわぁ、一体どうやって運ぶんだろう」もう楽しみで仕方がなくなるのです。 だってそうでしょう、伝説なんです。アリたちが興奮しているのがタイトルだけで伝わってきてしまうのです。
そして、とうとう作品は、よしながこうたくさんの力のこもった絵によって完成! そこにいたのは・・・ものすごくマッチョで、極めて英雄顔の主人公アリヤマ・アリロウ。 汗臭く、激しく、そして想像をはるかに超えたスケールの大きさで大冒険が繰り広げられていた!! アリ達にしてみれば、確かにあんまんの出現というのは事件であり、それを運ぶというのは一大プロジェクト。 私たちが普段何気なく目にしている、ちびっこいアリの行列も、ズームアップしてみると、こんなにも壮大で熱いドラマが展開しているのかもしれない・・・そんなギャップの面白さが思いっきり堪能できるのがこの絵本。草陰を覗いてみたくなるような、みたくないような(笑)。 注目のサトシン×よしながこうたくの初タッグ作品、とにかく最初から最後まで普通では終わりません。心してご覧ください。そして笑っちゃってください。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
突然空から降ってきた白い物体。その正体は、伝説としてアリたちに伝わっていた「巨大あんまん」であった。それを聞いたアリの女王は、ある決断を下す。「伝説の巨大あんまんを運べ」。あまりに危険なその任務は、アリの勇者、アリヤマ・アリロウの手に委ねられた。巨大あんまんを巣に持ち帰るため、アリたちは勇気と知力と努力をつくした冒険に挑む。絵本界の風雲児、サトシン×よしながこうたくの初コンビ作品!
・作/サトシンさんからのメッセージ
でっかいスケールの話を描こうと思ったのでした。でも、でっかい話をでっかく描いても、まあ当たり前。ちっちゃい世界で起こるでっかい話を描くことで、「あんなものが、あんな巨大に!?」というインパクトも持たせようと思ったのでした。それならば、身近なモノをモチーフに、身近にいるモノの世界で描けばより面白くなるのでは? なんてことも考え、つくったお話が「でんせつのきょだいあんまんをはこべ」なのでした。絵本にしようと思ってつくったお話ではありますが、あちこち動き回る中、たくさんの小さいお友だち、大きいお友だちに「素話」として語ってみたところ、ウケることウケること! このお話はもちろん、聞いても(読んでも)楽しいようにとつくってありますが、読んであげる人も、読み手を演じウケることが楽しいようにと心がけてつくりました。ぜひとも、いろんなお友だちに読んであげて、ドカーン! とウケてほしいと思います。
・絵/よしながこうたくさんからのメッセージ
僕が小学生の時、近所で打ち捨てられたちょいとシャレた机を見つけて、 「これは格好良かもんば見つけたばい! 持って帰っちゃろ」 てな感じで1人盛り上がって、うんせうんせと持って帰ろうとするものの、 あまりの重さに道中力尽きて「ああ、もっと僕にパワーがあれば」などと嘆いたりもし、 やっとの事で持ち帰って、よくよく見ると、「汚いし、ボロボロやん……」なんて、 ひどい後悔と、変な達成感で、途方に暮れたりなんたり。これぞ男子ワールド! と思いはすれど、あんな短距離を必死でゴミ引きずって……今なら車を出すか、その前に、お店で買います。 そんな、大人になるにつれ、置き忘れるような、置き忘れないようなエネルギーを、 このアリ達から感じ取って頂ければと。 なんだかんだ言って、どれだけ時代が過ぎようと、男の勲章は血と汗の結晶のみでございますよ。
3.11から7ヶ月経った南相馬市の小学校で読みました
4年生から6年生までの30名ほどと先生方,校長先生。
初めは?という顔でした
が,読み進めるに連れて
アリヤマ・アリロウの勇姿に驚き,そして顔が崩れ
アリたちの活劇に心を揺さぶられ
アリたちの雄叫びに大爆笑!
アリ達と一緒に
「あーんまん!あーんまん!」の大合唱!
最後のページでの大うけは,高学年ならではでした!
中高生に向けても今度読んでみます!
ちなみに,息子たちも大喜びでした!
この本で笑顔をつなぎます。。 (くるしまたろうさん 40代・せんせい 男の子10歳、男の子7歳、男の子5歳、男の子3歳)
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