スケッチブックをめくる3人の子どもたちと一緒のきもちになって、次のページには何が描いてあるのだろうと、自分もページをめくってしまいます。
そして、彼らが絵から想像したことや感じたことを、自分も絵の細部まで目を凝らして確認しながら、自分の心のなかでも想像して、読みすすむのです。
まるで3人と一緒にスケッチブックをのぞいているかのようです。
淡いクリーム色の紙に描かれた植田さんの繊細な絵に、どんどん惹かれていきます。何も描かれいないところから、この絵本のもつ雰囲気が伝わってきます。
静かでいて、しかし、子どもたちの声や、風の音がきこえてくる、しあわせな気分をあじわえる絵本です。
小学校低学年から読めると思いますが、中高学年の子どもたちに味わってもらいたいと思った一冊です。