この物語ではなんと兄弟全員が「シメオン」という名前でした。
海外では結構よくあることなのかもしれませんが、こういう人たちって、普段はどう呼び合ってるのかな。
あだ名で呼ぶにしても、それじゃ、本名の意味ってあまりないな。とか、思ってしまうのは、日本人だからでしょうか。
幸いこの7人には秘儀があり、物語では○○が出来る「シメオン」と、書いてあったので、すぐ見分けがつきました(ちなみに、この兄弟は見た目もそっくりだそうです)
大島いくのさんの描く、如何にもロシアっぽい服装の兄弟たちが素敵でした。
「王様に無理難題を言われる」
「最終的に主人公(根幹の昔話では一番下の弟のシメオン)が頑張って、ヒロインとカップルになる」
割とよくあるパターンです。
「えーっ!?」と、思うところは昔話のパワーで無視して、こういうお話は「変なの〜」って、笑いながら楽しめればいいんです。
兄弟の作った船を見ると、昔、ヨーロッパ(スカンジナビア半島やバルト海などで)活躍した海賊=バイキングを思い起こすような形をしています。
さらに、兄弟の2番目のシメオンが見た海の向こうの風景は、ヨーロッパのフェロー諸島ではないかしら?と、思いました。
この昔話には、バイキングたちがフェロー諸島に入植したころのヨーロッパの歴史が描かれているかもしれません。
この絵本を読んで、ロシアの昔話や、ヨーロッパの歴史に興味を持つお子さんたちが出てきたら素敵だなと、思いました。