心臓がこわれてしまったロボットと青い小鳥の心あたたまるお話。
自分も傷ついているのに、弱った小鳥の身も心も包み込むロボット。
その力が尽きるまで小鳥を守り、南の国へ運んであげるのです。
オスカー・ワイルドの『幸福な王子』を思い出しました。
読み進めるうちにロボットが王子様に見えてきたほどです。
少し切なさを感じるシーンもありましたが、優しい心を与えれば与えるほどに、ロボット自身の心も幸せに満ちていったのかもしれないとも思いました。
デイビッド・ルーカスの絵が見返しに至るまで細やかに描かれていて、目を楽しませてくれます。ルーカスの他の作品、『カクレンボ・ジャクソン』もおすすめですよ。