古田足日さん・田端精一さんの作品です。
「わらしこほいくえん」という保育園に通う子供たちと
ダンプ園長と呼ばれる園長先生のお話。
わらしこほいくえん には 園庭も滑り台もブランコもありません。
どうやって遊ぶかって?
近くの神社の階段が滑り台になるし、裏の林の木のつるがブランコになる。
ちょっと遠くの山まで出かけて、海賊ごっこなんかをする。
ひなたやま で繰り広げられる、海賊ごっこ。
子供たち対ダンプ園長の戦い。
子供たちは色々な作戦を練ってダンプ園長をやっつけようと必死。
元気な子、強い子、ちょっと気の弱い子・・・色んな子がいる。
みんなでかばいあったり、助け合ったりしながら、遊んでる。
私たちが子供の頃、まだまだ、こんな風に自然が残っていて
何でも遊びに出来たなぁ・・・って懐かしく思っていました。
今は、幼稚園や保育園には立派な遊具(時には外国製の立派なものも)があり
知育玩具が豊富で、英語の時間に開国人の先生が来たり、体育の専任教師がいたり
子供たちが通う園にはパソコン遊びの時間もある。
わらしこほいくえん に通う子供たちのように遊ぶ機会なんて本当に数少なくなってしまった。
これを読みながら、こうやって遊ぶほうが子供たちの 生きる力 が育つんじゃないかな、
なんて感じました。今の時代には 難しいことだけど・・・・。
最後、「こどもたちは くさと きと あせのにおいがしました。
えんちょうも おなじ においでした」 と、ありました。
夏の日、お日様のにおいと汗のにおいをさせて 元気いっぱいの笑顔で
帰ってきたとき、今日も楽しかったんだな、って
私まで幸せな気持ちになったことを、思い出しました。