もともとは中国の民話だったそうですが、フランスのストーリーテラーの手によって、生まれた創作絵本です。
両親が死んで財産を分ける昔話はよくあります。たいがい兄さんのほうが欲深で取り分が多く、弟はわずかな取り分だけで生きていこうとするのですが、その少ない財産で得をする(金持ちになる)のが王道です。
このお話も大筋は同じですが、作者がユーモアたっぷりのナンセンス物が好きらしく、弟は“いいにおいのするおなら”で得をし、兄さんはこっぴどい目に合う落ちになっています。
日本の昔話にも「おなら」を扱ったものがありますよね。「へっこきよめ」とか(笑)
子どもたちはちょっと汚い話が大好きです。
きっと“いいにおいのするおなら”って、どんなだろうと想像してくれることでしょう。
とっても楽しい作品でした。
展開が昔話風なので、繰り返しが多いのでやや長めです。読み聞かせで使うのなら、長くても聞ける小学校4年生以上がお薦めです。