せかいいちうつくしいぼくの村」 ヒラP21さんの声

せかいいちうつくしいぼくの村 作:小林 豊
出版社:ポプラ社
税込価格:\1,320
発行日:1995年12月
ISBN:9784591041901
評価スコア 4.83
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みんなの声 総数 34
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  • 世界一大切な僕の村

    日本人作家の作品なのに、大陸的というのかアジア的というのか、戦争を背景にしていながら、のどかな絵本だと思った。
    風習が違うからだろうか?牧歌的な生活の中に、戦争が見え隠れしているのだけれど、日本的な心情世界ではなく、のびやかに生活が描かれている。日本と全く違う異文化。
    お兄さんが戦争に行って、幼いヤモに、市場での商売の手伝いの役が回ってきた。ヤモにとっては新鮮で感動的な一日。アフガニスタンの日常を知らない自分にとって、どうしても観光気分になってしまうのだけど、アフガニスタンの生活を自然体で伝えてくれて…。
    「村は せんそうで はかいされ、いまは もう ありません。」のエンディング。膨らんできた観光気分が、いきなり崩壊するような仕立てになっていた。
    それから振り返ると、絵本の中にさりげなく戦争が表現されているのだった。
    小林豊さんはすごいと思いました。普通ならば、戦争とその悲惨さが前面に出てきて心に訴えるのでしょうが、その逆です。最後の一言のために絵本のストーリー全てがあると思いました。それを日本人が伝えている。
    自分は、アフガニスタンで現在も続いている悲惨さを知ってはいるけれど、どんな国だったかは知りません。単純に戦争は知っているけれど、その国を知らないみたいな。
    絵本を読んだ後、あとがきの《もっとパグマン村のことを知りたいひとへ》も読み聞かせの中に加えました。息子もしっかり聞いていました。この本が書かれた15年後も決して平和な国ではありません。
    自分が説明できない国のことは、子どもと一緒に学ばなければいけないと思いました。
    自分が大切にしていた村、自分の生活が破壊されなくなってしまったら、自分はどうするのだろう。そのことも親子で学ばなければいけないと思いました。

    投稿日:2009/03/04

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