![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
19世紀終わりのアメリカ。女性が自分の考えで仕事を選ぶことがめずらしかった時代、小さな町に生まれ育ったアン・キャロル・ムーアは、自分の考えをしっかり持った女の子でした。やがて、ニューヨークで図書館学を学んだのち、ニューヨーク公共図書館の児童室の創設にたずさわり、児童図書館サービスの先駆者のひとりとなります。ひとりの女性の生き方としても興味深いムーアの生涯を通して、図書館児童室の歴史を語る絵本。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
本を愛するすべての人に読んでいただきたい絵本です。
やさしい文章で書かれているのですが、子どもたちが読むのには
少々、根気がいると思います。
お話は実話をもとにして、派手さはないし、ファンタジーでもありません。
しかし、誰もが気軽に本を手にできるようになったのは、この絵本に出てくるような先駆的な、しっかりした考えをもった女性たちの活躍があればこそ。
全ての図書館を愛する人に知っていただきたいお話です。
昔は子どもたちは図書館に入れなかったとか、児童向けの本は少なかった上、気軽に手にとれなかった(本棚にカギがかかっていた)とか、
今では考えられない事が普通だった時代。
女の人が職業を持って自立するのが珍しかった時代。
そんな時代に、新しい考え方を広めていった人があった。
絵本にはえがかれていないけど、反対する人もあっただろうし、
古い考え方を変えていく仕事は、そうとう大変だったのではないか?と思います。
絵本の余白の部分に、そのような空想を描きながら、ゆっくり味わいましょう。
時代を切り開いて行った勇敢な女性の姿に励まされます。
清々しく、強くしなやかな素敵な女性の先輩として、尊敬します。
この人がいたおかげで、私も子どもの頃から図書館に親しめたと思うと、
感無量です。
子どもが読んでもいい本ですが、大人が読んでも素晴らしい。ぜひ、おすすめします。 (渡”邉恵’里’さん 30代・その他の方 )
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